NAB2013で発表された次世代のAdobe SpeedGradeでは、新しい機能の追加とAdobe Premiere Proとの連携が強化されています。
Adobe Premiere Pro CC の新機能はこちら
SDIビデオモニタリング Mercury Transmit!
待望のビデオモニタリング!
今までセカンドモニターにSDI出力をする場合、WindowsでNVIDIA のQuadro SDI出力カードを使用するしかありませんでした。
Adobe SpeedGrade CCではマーキュリー トランスミットを経由し、セカンドディスプレイのモニタリングにAJAや’Matroxなどのビデオ I/Oが使用できるようになります。ドライバーが提供されればPremiereと同じ環境でプレビューすることができ、以前のようにNVIDIAのSDI出力カードも使用できます。
LookファイルがAdobe Premiere Pro CCでも利用可能に!
Adobe SpeedGrade CCでは Premiere Proから「SpeedGradeに送信」(DPXに変換)で送信することができるほか、EDLを読み込み素材にリンクしたり、ARRI、RED、CinemaDNGなど直接フッテージを読み込む事が出来ます。
Premiere Proで扱う場合、一度レンダリングが必要でした。Adobe Premiere Pro CCではAdobe SpeedGradeから書き出したLookファイルを直接読めるようになります。
Adobe Premiere Pro CCでは、クリップもしくは調整レイヤーに、「エフェクト」>「カラー補正」>「Lumetri」を適用しLookファイルやLUTファイルを読み込めます。
また、Adobe SpeedGrade CCのプリセットもそのまま使用する事ができます。
LookファイルはAfterEffectsやPhotoshopでも利用可能
現状のAdobe AfterEffects CS6やPhotoshop CS6でもLookファイルの読み込みが可能です。
AfterEffectsの場合、「エフェクト」>「ユーティリティ」>「カラーLUTを適用」、
Photoshopの場合、「イメージ」>「色調補正」>「カラールックアップ」でポップアップしたメニューの「3D LUTを読み込み」をクリックし、Lookや3dl、.cubeなどのLUTを読み込みます。
調整レイヤーを追加して効果を適用してから「3D LUTを読み込み」でLookファイルを指定することもできます。
Adobe SpeedGradeでは作成したLookから、様々な形式のLUTsを書き出す事が可能です。

また、新しくプリセットに、FujiやKodakなどのフィルムストックエミュレーションのLookも内蔵されました。
新しくなったユーザーインターフェース
ユーザーインターフェースが一新され、タブが右上部に集中し、以前に比べアクセスしやすくなっています。 環境設定は左上のスパナアイコンから呼び出す事が出来ます。
ワンクリックで2UP、3UP の切り替えが切り替えでき、2UP時は左右または上下のスプリット表示できるアイコンがアクティブになります。
新しく一般的なビデオウェーブフォームモニターが追加され、今までのWaveformはParadeに名称変更されました。
MaskとAnnotationsペインがLookタブの隣に配置され、色調整中でも簡単に追加や修正が出来るようになります。一方、RGBのチャンネル別ボタンやオーバーレイ等のトグルボタンは廃止され、View Optionボタンに統一されています。
Snap Shotブラウザ
ショットの比較のためにスナップショットが保存できます。任意の場所でスナップショットボタンを押すと tgaファイルが作成され、LightroomやPhotoshopなどの他のアプリケーションで作成した tgaファイルも参照でき、2UP時と同様にサイド バイ サイドやスプリットで比較できます。
Shot Matcher
ワンクリックで簡単に前後のショットとカラーがマッチします。
右上のカラータブでクリップを表示し、2UPボタンを押します。タイムラインにインジケーターが2つ表示されますが、若い番号が現在のクリップです。参照したいクリップの位置にインジケーター2を移動しShot Matcherボタンを押します。左のビュアーが参照するショット、右のビュアーが適用するショットです。適用後、レイヤーにAuto Color Matchが作成されます。
ショットのグレーディングのためのスタートポイントを素早く作れます。Auto Color Matchにパラメーターはありません。必要な場合はプライマリを追加しグレーディングを行います。
現在、Adobe SpeedGradeは英語版で提供されており、日本語のフォルダー名ファイル名などの2バイト文字は文字化けします。
Adobe SpeedGrade CCはAdobe Creative Cloudのメンバーシップに加入する事で利用する事が出来ます。
Adobe Creative Cloudの規約改定!
Adobe Creative Cloudの規約改定により、CS6以降のアプリケーションはいつでもさかのぼって使用する事が出来るようになり、異なるバージョン等、最大2台までのパソコンでの同時使用もサポートされる予定です。
公式ブログ:Creative Cloudは”CS6以降のアプリケーションがいつでも全て使えるサービス”となります。
Adobe MAX 2013 開催!
2013年 5/4-5/8にロサンゼルスでAdobe MAX, The Creative Conferenceが開催され、日本では『Create Now Max 2013 速報 スペシャルイベント』として、2013年5月7日(火)13:00よりライブ配信されました。
Create Now MAX 2013速報 スペシャルイベント | Adobe
※ 2013年5月7日 新しいAdobe Creative Cloudが発表されたため、次期バージョンの表記をCCに変更しました。【5/14 更新】