cineXtoolsはCinedeck社の開発したファイルベースのインサート編集ツールです。
Premiere ProやMedia Composer用のプラグインがリリースされています。詳しくは下記をご覧ください。
Premiere ProやMedia Composerから直接ファイルにインサート編集できるCineXtoolsプラグイン
一昔前のテープベースの編集では、完成したフォーマットに修正が生じた場合、全てを書き換えるのではなく修正部分のみを書き戻すインサート編集が主流でした。
概ねPCベースのファイルシステムでは一部分だけを差し替える事が難しく、最初からムービーファイルをエクスポートし直す必要があり、時間と労力がかかります。
AVID Media Composerの最新バージョン(2018.7)ではアプリケーションで作成されたMXF OP1a メディア (DNxHD、DNxHR、XDCAM、AVC-I、XAVC-Iなど)の特定のプロジェクトフォーマットに対し、Avid Media Processorプラグインを使ってインサート編集ができますが、cineXtoolsではアプリケーションを問わず、書き出したメディアに対してインサート編集ができます。
AVID Media Composer 2018.7の新機能
cineXtoolsの機能
cineXtoolsは使い慣れたプレーヤーレコーダーインターフェースを持つスタンドアローンアプリケーションで、簡単にイン点、アウト点を打ちインサート編集を実行できます。(ソフトウェアはPC用とMac用があります。)
最新のソフトウェアバージョンでは、短期間の料金プランが利用できるようになりました。
1日、1週間または1ヶ月間単位の価格オプションが提供され、パッケージには、クローズドキャプションエディタ、ProRes + CC AMAエクスポータ、AS11-DPPエディタなど最新のcineXtools機能のすべて装備されています。
cineXtoolsには以下の機能が含まれます
- ProRes、DNxHD、DNxHR、XDCAM、AVC-I、XAVC、IMXのインサート編集
- クローズドキャプションモジュール
- AS11-DPPメタデータエディタ
- ProRes + CC AMA エクスポート プラグイン
- オーディオバージョン管理ツール
- トリム&延長ツール
- タイムコードリストライプツール
- 4K / UHD対応
注:ライセンスにはiLock(USB)を使用します。
ProRes Padワークフロープラグイン
ProResは可変ビットレート (VBR) のコーデックテクノロジーです。
これをインサート編集を可能にするために、挿入可能な(Padded)固定ビットレート(CBR)にリラッピングするためのツールが無償で提供されています。(PCまたはMACバージョン)
また、アプリケーションから挿入可能なProRes形式で書き出すAdobeとAvid用のプラグインも無償で提供されています。(MACバージョン)
注:WindowsでProResの書き出しは各アプリケーションのライセンスの関係上できません。
以下のソフトウエアでも挿入可能なProResをエクスポートできます。
- Autodesk Flame and Smoke – 2018 以降
- Davinci Resolve – v.14 以降
- FilmLight Baselight v.5 以降
cineXtools BASIC
機能限定ながら、上記のプラグインを使いAvid Media ComposerやAdobe Premiereから書き出したファイルや、共同開発されたDavinci Resolve、Autodesk Flame、Lustre、Flare、Flame Assist、FilmLight Baselightアプリケーションのエクスポートプロファイルを使用し、書き出したファイルのインサート編集を行うことができます。
このツールも無償で提供されています。
サポートされている機能は以下の通りです。
- コーデック:
– Apple ProRes(プロキシ、LT、SQ、HQ)
– Avid DNxHD(すべてのYUV8とYUV10の品質) - ラッパー:MOV、MXF
- プラットフォーム:Mac OS XおよびPC
- 解像度:SD、HD、2K
- フレームレート:60Pまでの標準フレームレート
- 色空間:最大YUV10
- オーディオ:最大2チャンネル
- その他の機能:タイムコード リストライプ
音声が2チャンネル、解像度や品質の制限が問題なければ十分な機能があります。ただし、カラースペースがYUVのみなので注意が必要です。
タイムコード リストライプは既存のファイルのタイムコードを変更することができます。タイムコードエディタを使用すると、ロードされたファイルのタイムコードを変更するだけでなく、ドロップフレームとノンドロップフレーム間でファイルのタイムコードを切り替えることもできます。
cineXtoolsは非破壊ではなく、元のフラットビデオとオーディオエッセンスの一部が実際に置き換えられます。
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