Thunderboltが大人気ですが、SAS(シリアル アタッチド スカジー)接続もまだまだ現役です。
MacProの場合Thunderbolt端子が装備されていないので、高速なレイドを組む場合、SASかFiberChannelが必要になります。
据え置き型なら、タワー型やラックマウント型の多段レイドケースは多くありますが、持ち運べるサイズのケースはそれほど多くありません。特に、2.5インチでなかなかコンパクトな多段レイドケースがないんですよね…。
5インチベイケースに4段の2.5インチHDDを組む
今回ラトックの5インチベイケースに4段の2.5インチHDDを組み込んでみました。DVDやBlu-Rayドライブを外付けにしたり、3.5インチディスクをリムーバブルとして使用するために設計されているケースです。
このケースの利点は、電源内蔵でかつ、インターフェイス部分が取り外し出来る点です!(SCSIユニットタイプになっています。)ちょっと重いですが…。
USB3.0でリムーバブルユニットの付いていないケースを選択。
これにMaxserveの1ポートタイプのSAS マルチレーンコネクターボードを組み込みます。(デバイスタイプ)
マルチレーンって何?
マルチレーンとは、SAS、SATAの信号を4ポート分まとめて一本で送信し、MiniSAS(SFF-8088)ケーブルを使い接続します。ケーブルにはラッチが付いているので抜け難く安心です。
2.5インチドライブのエンクロージャーは5インチベイに4段のドライブを積めるICYDOCKの MB994SP-4S を使用します。
miniSAS-SATA変換で4ポートに変換しエンクロージャーに接続します。(SFF-8087から4ポートSATAに変換)SASで接続する場合、なるべく短いケーブルを利用した方がいいかと…。
ケースの内部電源からSATA電源が出ているので、4ピン分配に変換します。
ハードディスクはSEAGATEのMomentus ST9500423AS 500GBを使用しました。(750GBのタイプも出ています。)
2.5インチも7200回転のディスクが出てきてスピード的には3.5インチに近づいてきました。SSDには敵いませんが、単機でリードライトで100MB/s程度のスピードが出ます。
外部接続はMiniSAS(SFF-8088)でSAS/SATA ホストバスアダプターに接続します。
(ATTO Express SAS H680 を使用)
SonnetのThunderboltエクスパンションボックスを使用することでThunderboltに変換できます。
(もしくは、ATTO ThunderLink SH1068など。)
レイド5もしくは6で構成をする場合、ボード側にレイド機能が搭載されていないと構成できません。注意点としては、ボード上のレイド機能の場合、構成がマシンに固定されるので通常のHDDの様に別のマシンに繋げて使うといった使い方が出来ない場合があります。
複数マシンで使う場合は、デバイス側にレイド機能が搭載されているケースを利用した方が効果的です。
ディスクユーティリティでレイドを組む
今回は、単純にソフトウェアレイドを組んでみます。MacOSXでは、ディスクユーティリティからレイド0(ストライピング)、1(ミラーリング)、01、10、JBOD(スパニング)の構成を組むことができます。
4段のRAID 0でこんな感じ…
ディスクユーティリティで、ストライプ化されたものをミラーリングしたり、ミラーリングされたものをストライプ化したりできます。同時に同じデータを書き込むので、ミラーリングした時点で容量、スピードが半分になります。
RAID 01でこんな感じ。
MacProにもSASでつながり、ボックス経由でThinderboltに繋がります。 ちなみにケース、HDD以外はオリオスペックで購入しています。
ATTO Express SAS H680の場合、もう1チャンネルSASコネクターがあります。さらに同じ構成をもう1台用意すれば容量やスピードを拡張できます。
SSDはほとんどの製品が2.5インチです。3.5インチのケースでも下駄で変換すれば入るのですが…。
価格面と容量では3.5インチHDD>2.5インチHDD>SSD。
スピードではSSD>3.5インチHDD=2.5インチHDD。
ここ数年で、スピード面で2.5インチが3.5インチに近づいてきている点と、SSDの大容量化が大きな変化です。
SSDの場合、同じタイプが無かったためRAIDを組めませんでしたが、単機でWRITEがREADの約半分のスピードでした。(謎)
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