現在、AppleのページではFinal Cut ServerはFinal Cut Pro Xにリダイレクトされています。このことから、FCSもまた、FCPXに統合されたと思います。
元来、Final Cut ServerはPostgreSQLベースのプロジェクトの管理、アセットマネージメントシステムでした。サーバー上にある大量の素材をキーワードをもとにメタデータで管理するというシステムです。このFinal Cut Serverを利用すると自動的にプロキシーデータを生成し、そのデータをチェックアウトし、軽いデータで作業を行いプロジェクトデータをチェックインするだけで元データで一発で復元するということができました。
Final Cut Pro Xはその遺伝子を受け継いでいます。例えば、プロジェクト、イベントデータのファイルをエディタで開いてみると…SQLite format 3@の文字が…これは内部メタデータの管理をSQL(データベース)で管理しているということです。いままでのようなサーバークライアント型のデータ管理を捨ててアプリケーション内蔵のデータベースへと移行しました。なにが利点か?というとサーバーとの交信をしないでいいので高速に動作する、コンフリクトを気にしないでいいということです。また、データベース化することでXML化も容易に行える可能性があります。<>で囲み直せばいいだけですので…
まあ、難しい話はさておき、
基本1:ファイルの読み込み
ファイルを読み込む(ショートカット:Shift+Command+I )からイベントを作成する場合、ダイアログが表示されます。通常FCPXで作業をする場合は 整理:ファイルを”Final Cut Events”フォルダにコピーにチェックを入れて使用した方が問題がないと思われます。
このチェックを外すとどうなるでしょうか?Original Mediaの中にエイリアスが作成されます。
この状態で元のファイルの位置や名前を変えたらどうなるでしょうか…
(((;゚Д゚))) ……!!
ただ、再度FCPXを立ち上げると自動的にリリンクします。これはローカルのディスクを圧迫せずに使用できることを意味します。ただし元のファイルを削除してしまうと失われるのでご注意を。
読み込み設定は環境設定の読み込みからも変えることができます。
基本2:Final Cut Server的な使い方
次にFinal Cut Server的な使い方です。まず、『ファイルを”Final Cut Events”フォルダーにコピー』にチェックを入れず、読み込み時に『プロキシメディアを作成』を選択しておきます。
たぶん1カ所でメディアを管理するためにこの仕様になっていると思われます。
この状態で読み込み時に自動でプロキシデータを作成します。もし、読み込み時にプロキシを作成していなくてもクリップを選択し『メディアをトランスコード』で後から生成することも可能です。
ここでプロジェクトを作成してみます。新規プロジェクトを作成(ショートカット:N)で作成しイベントの中にある素材で編集します。
環境設定の再生でパワーのあるマシンならオリジナルまたは最適化されたメディアを使用になっていると思います。この時点ではプロキシ、オリジナルメディアともにリンクができているので問題ありません。
プロジェクトライブラリでプロジェクトを選択し、プロジェクトを複製(ショートカット:command+D )します。
作成したFinal Cut Events内の同名のイベントフォルダーとFinal Cut Projects内の同名のプロジェクトフォルダーを別マシンにネットワークもしくはメディアでコピーします。すると、オリジナルメディアのリンクが失われますので、アイコン表示は赤くなります。
この状態で再生にプロキシを使用するとプロキシのみで再生可能になります。(プロジェクトも自動的にプロキシ設定になります。)
プロジェクトで編集し、エフェクトをかけます。素材を変更していなかったり、イベントのタグ付けに変化がない場合は、プロジェクトを複製でコピーしたものを母艦に送信します。
プロジェクトを母艦で読み込み直し、再生設定をオリジナルに戻します。レンダリングは必要ですが、元の解像度でエフェクトを含め再現できることがわかると思います。
この使い方はOWN RISKでお願いします。
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