Final Cut Pro Xを使用し、一番始めに困ることがマグネティック タイムラインの概念でしょう。クリップが思うように動作しない、思ったところにクリップが持っていけないからです。
いままではクリップを持って動かしても、そのクリップだけを移動したり削除したりできたと思います。FCPXでは少し考え方が変わりました。そのためいままでのような編集スタイルの場合少し戸惑いがあるかもしれません。
基本1:選択(ショートカット:A)と位置(ショートカット:P)を使い分ける。
選択ツール(ショートカット:A)で動かした場合はリップル(尺が変化)します。インサートモードと言えばわかりやすいかもしれません。
逆に位置ツール(ショートカット:P)で動かした場合リップル(尺が変化)しません。オーバーライト(上書き)モードです。
どんどんつないでいく場合は選択ツール(ショートカット:A)で、インサートしたいときは位置ツール(ショートカット:P)と覚えていれば楽かもしれません。
基本2:クリップはとにかく必ず何かにくっついている。
プロジェクトのタイムライン上で編集点などを見つける場合、スナップ(ショートカット:N)が有効です。
これを外すとつるつるになります。編集点の移動は(ショートカット:↑や↓)でできますのでこの辺は従来のFCPと変わりなく作業できると思います。
また、常にタイムラインの左下から作業を開始すると意識していた方がいいかもしれません。
ここで作成されるのがクリップ接続(クリップコネクション)です。上の図の右側でわかるように、基本シナリオ(ストーリーライン)のギャップ(何もない状態)に接続されているのがわかります。これがクリップ接続です。
この接続は外すことができません。常に基本シナリオのいずれかのクリップに接続(コネクト)されています。なので、基本シナリオの何もないところには乗せることができません。逆に1Fでも基本シナリオに接続されていれば延ばすことは可能です。
例えば、
Clip_A (英数 1-300)とClip_A (漢数 1-300)のクリップを作成し、(QT)インポートしてみます。
10Fづつを基本シナリオで繋いで、その上にクリップを置いてみます。(クリップの長さは『変更>継続時間を変更』(ショートカット:CTL+D)でかえることができます。)
上のクリップの頭にクリップ接続のラインがあるのがわかります。これはCLIP_Aに接続されています。CLIP_Aを動かすと一緒に上のクリップが動くのがわかります。
次にクリップ接続をCLIP_Bに移してみます。CLIP_Bの上にあたる部分で目的のクリップの上をoption+command+クリックします。
CLIP_Bを持って動かしてみるとCLIP_Bと一緒に動くことがわかります。
ちなみに接続のラインが現れない方はプロジェクトの右下から選択できます。
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