DaVinci Resolveでのカラーグレーディング中にプレビューが止まる。複数のブラウザタブを開くと動作が重くなる。After Effectsでレンダリング中に他の作業ができなくなる——こうした症状の多くはメモリ容量の不足が原因になっています。
デスクトップPCのメモリ増設は、CPU交換やGPU交換と比べてコストが低く、作業の難易度も比較的抑えられているアップグレードのひとつです。ただし規格の確認・静電気対策・スロットの正しい使い方を把握せずに作業すると、PCが起動しなくなるリスクがあります。
この記事では、メモリ増設前の確認事項から規格の選び方・取り付け手順・増設後の確認方法まで、安全に一歩ずつ進められる形で解説します。
- デスクトップパソコンのメモリ増設とは?
- メモリ増設を検討すべきシーン
- デスクトップパソコンのメモリ増設前に確認すること
- 現在のメモリ容量を確認する方法
- メモリ規格の確認方法
- デスクトップ用メモリとノート用メモリの違い
- メモリ増設で重要なデュアルチャネルとは?
- デスクトップパソコン用メモリを購入する時のポイント
- 用途別のおすすめメモリ容量
- デスクトップパソコンのメモリ増設に必要な準備
- メモリ増設時の注意点
- デスクトップパソコンのメモリ増設手順
- メモリ増設後に確認すること
- メモリ増設後に起動しない時の対処法
- メモリ増設しても改善しにくいケース
- 自分でメモリ増設するのが不安な場合
- デスクトップパソコンのメモリ増設に関するよくある質問
- デスクトップパソコンのメモリ増設は規格確認と静電気対策が重要
デスクトップパソコンのメモリ増設とは?

メモリ容量を増やして作業領域を広げること
メモリ増設とは、PCに搭載されているRAM(メモリ)の容量を増やす作業です。メモリはCPUが処理するデータを一時的に保管する作業領域であり、容量が多いほど同時に扱えるデータ量が増えます。
複数アプリの同時起動を快適にしやすい
メモリが増えることで、DaVinci Resolve・ブラウザ・Discordなど複数のアプリを同時に開いても処理が安定しやすくなります。アプリの切り替えのもたつきが軽減される効果が期待できます。
ゲーム・動画編集・ブラウザ作業で効果を感じやすい
現代のゲームは推奨メモリが16GBに引き上げられているタイトルが増えています。また4K動画編集・VFX合成・AI処理などの高負荷作業でもメモリ容量の増加が処理の安定化につながります。
動作が重い時の改善策のひとつになる
PCの動作が重い原因はCPU・GPU・ストレージ・ウイルスなど複数ありますが、タスクマネージャーでメモリ使用率が常時80〜90%以上になっている場合はメモリ不足が原因の可能性が高く、増設による改善が期待できます。
メモリ増設を検討すべきシーン

パソコンの動作が重い
特定のアプリを起動すると全体的に動作が遅くなる・スクロールがカクつく・アプリの切り替えに時間がかかるといった症状が慢性的に発生している場合、メモリ不足が原因のひとつである可能性があります。
ブラウザタブを多く開くと遅くなる
ChromeやEdgeはタブひとつあたり数十〜数百MBのメモリを消費します。10枚以上のタブを常時開いた状態では、搭載メモリが8GBの場合にブラウザだけでメモリの大部分を使用することがあります。
ゲーム中にボイスチャットや攻略サイトを同時に使う
ゲームを起動しながらDiscord・ブラウザ・録画ソフトを並行して使用するゲーミング環境では、16GB以上のメモリが安定した動作の基準になります。
動画編集や画像編集で処理が止まりやすい
DaVinci ResolveやAfter Effectsはメモリを大量に消費します。メモリが不足するとプレビューが止まる・レンダリング中にクラッシュするといった問題が起きやすくなります。
タスクマネージャーでメモリ使用率が高い状態が続く
Ctrl + Shift + Esc でタスクマネージャーを開き「パフォーマンス」→「メモリ」を確認します。使用率が常時80〜90%以上になっているなら増設が有効な改善策になります。
デスクトップパソコンのメモリ増設前に確認すること

デスクトップPCのメモリ増設前に確認すべき事項と手順として、購入前に以下の項目を必ず確認してください。
現在搭載されているメモリ容量を確認する
タスクマネージャーまたは設定画面で現在の搭載メモリ容量を確認します。増設後に目標とする容量から現在の容量を引いた分が追加で必要な容量です。
メモリ規格を確認する
DDR4・DDR5などのメモリ規格は世代間で互換性がないため、現在搭載されているものと同じ規格のメモリを選ぶ必要があります。
空きメモリスロットの数を確認する
増設するためには空きスロットが必要です。空きスロットがない場合は既存のメモリを取り外して大容量のものに交換する必要があります。
マザーボードの最大対応容量を確認する
マザーボードには搭載できるメモリの上限が設定されています。上限を超える容量を搭載しようとしても認識されません。マザーボードのメーカー公式サイトまたはマニュアルで最大対応容量を確認してください。
対応するメモリ速度を確認する
メモリには転送速度の規格があります。マザーボードが対応する最大速度以上のメモリを搭載しても、上限速度で動作します。
保証やサポートへの影響を確認する
PCメーカーの保証規定によっては、自己でパーツを交換・増設すると保証が無効になることがあります。保証期間中の場合は規定を確認してから作業を判断してください。
現在のメモリ容量を確認する方法

タスクマネージャーで確認する
「Ctrl」+「Shift」+「Esc」で起動する
キーボードで Ctrl + Shift + Esc を同時押しするとタスクマネージャーが起動します。または Ctrl + Alt + Delete から「タスクマネージャー」を選択することもできます。
「パフォーマンス」から「メモリ」を確認する
タスクマネージャーの「パフォーマンス」タブを開き「メモリ」を選択します。右上に総搭載容量(例:16.0 GB)・使用中の容量・空き容量が表示されます。右下の「スロットの使用」でスロット数と使用数も確認できます。
Windowsの設定画面で確認する
「設定」→「システム」→「バージョン情報」を開くと「実装RAM」として搭載メモリの総容量が表示されます。
CPU-Zなどのツールで詳しく確認する
CPU-Z(無料ソフト)の「Memory」タブでメモリ規格・速度・容量を確認できます。「SPD」タブではスロットごとのメモリ情報を確認できます。メモリ増設の計画を立てる上で最も詳しい情報を得られるツールです。
メーカー公式ページの製品仕様を確認する
PCメーカーの製品仕様ページには対応メモリの規格・最大搭載容量・スロット数が記載されています。型番を調べてからメーカー公式サイトで仕様を確認することで確実な情報が得られます。
メモリ規格の確認方法

現在のPCがDDR4とDDR5のどちらに対応しているかの確認方法として、以下の手順で規格を特定してください。
DDR3・DDR4・DDR5などの世代を確認する
メモリには世代があり、DDR3→DDR4→DDR5という順番で新しくなっています。CPU-Zの「Memory」タブを開くと「Type」欄にDDR4・DDR5などが表示されます。
現在搭載されているメモリと同じ規格を選ぶ
メモリスロットはひとつのマザーボードにひとつの規格しか対応していません。現在搭載されているメモリと同じ規格のメモリを購入することが必須条件です。
DDR規格同士には互換性がない
DDR4とDDR5はピン数・ノッチ位置・動作電圧がすべて異なるため、物理的に互換性がありません。形状が似ていても別の規格のメモリは挿入できない設計になっています。
DDR4対応PCにDDR3やDDR5は使えない
DDR4対応のマザーボードにDDR3やDDR5を取り付けることはできません。無理に挿し込もうとするとスロットやメモリが破損するリスクがあります。
速度表記や型番もあわせて確認する
メモリの速度はDDR4-3200(PC4-25600)などの形式で表記されます。マザーボードが対応する最大速度を確認し、その範囲内で選択することで確実に動作するメモリを選べます。
デスクトップ用メモリとノート用メモリの違い
デスクトップ用メモリとノートPC用メモリの違いと選び方を理解することで、誤った製品の購入を防げます。
デスクトップ用はDIMM規格
デスクトップPC向けのメモリモジュールはDIMM規格です。DDR4の場合288ピン・長さ約133mmのモジュールです。
ノート用はSO-DIMM規格
ノートPC向けのメモリモジュールはSO-DIMM規格です。DDR4の場合260ピン・長さ約68mmの小型モジュールです。
サイズやピン数が異なる
DIMMとSO-DIMMはサイズ・ピン数・ノッチ(切り欠き)の位置がすべて異なります。この違いにより、対応していないスロットには物理的に挿入できない設計になっています。
ノート用メモリをデスクトップPCには使えない
SO-DIMM形式のノートPC用メモリはデスクトップPCのDIMMスロットに挿入できません。形状が異なるため物理的に不可能です。
購入前に必ずデスクトップ用か確認する
メモリ購入時は商品詳細ページに「DIMM」または「デスクトップ用」と記載されていることを確認してから購入してください。「SO-DIMM」と記載されているものはノートPC用です。
メモリ増設で重要なデュアルチャネルとは?
同じ規格・同じ容量のメモリを2枚組み合わせる仕組み
デュアルチャネルとは、同じ仕様(規格・容量・速度)のメモリを2枚搭載することで、メモリとCPU間のデータ転送帯域幅を2倍にする動作モードです。
データ転送効率を高めやすい
デュアルチャネル動作時はメモリの実効帯域幅が増加し、特にメモリ帯域幅を多く使う処理(DaVinci ResolveのAI処理・CPU内蔵グラフィックスを使うゲームなど)で性能向上が期待できます。
16GB 1枚より8GB 2枚が有利になる場合がある
同じ16GBの容量でも、16GB 1枚のシングルチャネル構成より8GB 2枚のデュアルチャネル構成の方がメモリ帯域幅の面で有利になることがあります。ただし将来的に容量を増やしたい場合は空きスロットがなくなる点を考慮してください。
マザーボードの推奨スロット位置を確認する
デュアルチャネルを有効にするには、マザーボードが指定するスロットの組み合わせにメモリを挿す必要があります。マザーボードのマニュアルまたは公式サイトで推奨スロット位置(多くの場合「A2とB2」など交互のスロット)を確認してください。
2枚セットのメモリを選ぶと構成しやすい
同じメーカー・同じモデル・同じ仕様の2枚セットとして販売されているメモリキットを購入することで、デュアルチャネル構成を確実に組みやすくなります。バラ購入の場合はメーカー・速度・容量が完全に一致するものを選んでください。
デスクトップパソコン用メモリを購入する時のポイント
現在のメモリ規格と同じものを選ぶ
CPU-Zまたはメーカー仕様書で確認した規格(DDR4・DDR5など)と同じ規格のメモリを選択します。異なる規格のメモリは物理的に挿入できないため最重要の確認事項です。
必要な容量を用途に合わせて決める
目標とする総容量から現在の搭載容量を引いた分を増設します。容量の目安は次のセクションで詳しく解説します。
同一容量・同一規格の2枚組を検討する
デュアルチャネル構成を組む場合は、同一仕様の2枚セットを選ぶと確実です。空きスロットに1枚追加する場合は、既存のメモリと同じ仕様のものを選んでください。
マザーボードの対応速度に合うものを選ぶ
マザーボードの最大対応速度を超えるメモリを購入しても、マザーボードの上限速度で動作します。対応速度の範囲内で予算に合ったものを選ぶことがコスト効率のよい選択です。
将来の増設を考えてスロットの空きを残すか検討する
4スロットのマザーボードに2枚挿しで増設した場合、残り2スロットを将来の増設に使えます。最初から大容量の2枚を選ぶか・将来に備えて小容量2枚から始めるかを計画的に考えてください。
相性保証や交換対応のある店舗で購入する
メモリは稀に相性問題が発生することがあります。「相性保証」や「初期不良交換保証」を提供している店舗から購入することで、問題発生時のリスクを軽減できます。
用途別のおすすめメモリ容量
Web閲覧・メール・Office作業
8GB以上を目安にする
日常的なWeb閲覧・メール・Wordや ExcelなどOfficeアプリの使用が中心であれば8GBが快適動作の目安です。8GB未満の環境では複数タブを開いたブラウザ使用中に動作が重くなることがあります。
一般的な家庭用・学習用PC
8GBから16GBを検討する
動画視聴・写真管理・学習用ソフトの使用を含む一般的な家庭用途では8〜16GBが適切です。複数のアプリを同時に使うことが多い場合は16GBが安心です。
ゲーミングPC
16GB以上を目安にする
現代の主要ゲームタイトルの多くが16GBを推奨しています。ゲームと配信ソフト・ボイスチャットを並行して使う場合は32GBも検討してください。
配信・動画編集・画像編集
32GB以上も検討する
DaVinci Resolveでの4K編集・After Effectsの複雑なコンポジット・OBSでの配信を並行して行う場合は32GBが安定した動作環境の基準になります。映像制作を本格的に行う場合は32GBを最低ラインとして検討してください。
重い制作作業や複数ソフトの同時利用
64GB以上が必要になる場合もある
6K・8K映像の編集・複雑なVFX合成・BlenderのCPUレンダリングと映像編集を並行して行う場合は64GBが必要になることがあります。マザーボードの最大対応容量を事前に確認してください。
デスクトップパソコンのメモリ増設に必要な準備
対応するメモリを用意する
規格・容量・速度の確認が済んだ増設用メモリを用意します。
プラスドライバーを準備する
PCケースの側面パネルを固定しているネジを外すために使います。磁気付きのドライバーがあるとネジを落とす心配が減ります。
静電気対策を行う
静電気はメモリやマザーボードを破損させる原因になります。静電気防止リストバンドを使用するか、作業前にPCケースの金属部分に触れてアースを取ってから作業を開始してください。
作業しやすい広い場所を確保する
PCケースを横置きして作業するのに十分な広さの作業台を用意します。メモリや外したネジを紛失しないよう、平らで安定した場所を選んでください。
重要なデータをバックアップしておく
作業中に万が一のトラブルが発生した際のリスクを最小化するために、プロジェクトファイルや重要なデータのバックアップを事前に完了させてから作業を開始してください。
メモリ増設時の注意点
作業前に必ず電源を切る
PCの電源が入った状態でメモリを抜き差しすることは絶対に行わないでください。電気系統が破損し、PC全体が故障するリスクがあります。Windowsを正常にシャットダウンしてから作業を開始してください。
電源ケーブルを抜いて放電する
シャットダウン後に電源ユニットのスイッチをオフにし、電源ケーブルをコンセントから抜きます。その後2〜3分待つことでコンデンサに蓄積された電荷を放電させます。
静電気でメモリを故障させないようにする
メモリは静電気に敏感なパーツです。作業前にアースを取り、メモリを袋から取り出した後は速やかにスロットに取り付けてください。
端子部分やIC部分に触れない
メモリの金色の端子部分(金属接点)やチップ(IC)部分に指が触れると皮脂・静電気による接触不良や破損の原因になります。メモリは必ず側面(短辺側)を持つようにしてください。
メモリの向きを間違えて無理に挿さない
DDR4・DDR5メモリにはノッチ(切り欠き)があり、向きが一致する方向にしか挿入できません。注意: 向きが違う場合は無理に押し込まないでください。メモリやスロットが破損します。ノッチの位置を確認してから挿入してください。
マザーボードのマニュアルを確認する
どのスロットに挿すとデュアルチャネルが有効になるかはマザーボードによって異なります。事前にマニュアルまたは公式サイトで推奨スロット位置を確認してから作業を行ってください。
デスクトップパソコンのメモリ増設手順
デスクトップPCのメモリ増設手順と各工程の注意点として、以下の順番で作業を進めてください。
パソコンをシャットダウンする
Windowsを通常の手順でシャットダウンします。スリープや休止状態ではなく完全なシャットダウンであることを確認してください。
電源スイッチを切り電源ケーブルを抜く
PCケース背面の電源ユニットのスイッチをオフにし、電源ケーブルをコンセントから抜きます。
数分待って放電する
2〜3分待ってから作業を開始します。この時間でコンデンサに残っている電荷が放電されます。
PCケースのサイドパネルを開ける
ケース背面のネジを外してサイドパネルを取り外します。ツールレスケースはスライドまたはつまみで開きます。マザーボードが見える側のパネルを開けてください。
メモリスロットの位置を確認する
マザーボード上にある長方形のスロットがメモリスロットです。多くの場合CPU付近に2〜4本並んでいます。現在挿さっているメモリとデュアルチャネル用の推奨スロット位置を確認します。
空きスロットのロックを開く
空きスロットの両端(または片端)にある白いプラスチックのツメ(ロック)を外側に押し広げてロックを解除します。
メモリの切り欠きとスロットの向きを合わせる
メモリの切り欠き(ノッチ)の位置とスロットの突起の位置を合わせます。向きが正しければスムーズに位置が合います。向きが合わない場合は逆向きにしてみてください。
まっすぐ押し込んでツメが固定されるまで挿す
メモリを両手の親指でスロットに対してまっすぐ押し込みます。「カチッ」という音とともにロックのツメが自動で閉じれば正常に固定されています。片側だけ固定されていないと認識しない場合があります。
ケースを閉じて電源を入れる
サイドパネルをもとに戻してネジを締め、電源ケーブルを接続して電源を入れます。正常に起動すれば増設成功です。
メモリ増設後に確認すること
パソコンが正常に起動するか確認する
電源投入後にWindowsが正常に起動することを確認します。起動しない場合は後述のトラブルシューティングを参照してください。
タスクマネージャーで総メモリ容量を確認する
Ctrl + Shift + Esc でタスクマネージャーを起動し「パフォーマンス」→「メモリ」で総容量が増設後の想定容量になっているかを確認します。
CPU-Zでスロットごとの認識状況を確認する
CPU-Zの「SPD」タブで各スロットにメモリが正しく認識されているかを確認できます。「Slot #1」「Slot #2」などの項目でメーカー・容量・速度が表示されていれば認識されています。
デュアルチャネルで動作しているか確認する
CPU-Zの「Memory」タブで「Channels #」が「Dual」と表示されていればデュアルチャネルで動作しています。「Single」の場合はスロットの組み合わせが推奨位置と異なる可能性があります。
アプリやゲームの動作が改善したか確認する
増設の目的だったアプリの動作・ゲームのフレームレート・タスクマネージャーのメモリ使用率が改善していることを確認してください。
メモリ増設後に起動しない時の対処法
メモリが奥まで挿さっているか確認する
最も多い原因が挿し込み不足です。PCの電源を切ってから改めてメモリをしっかり押し込み、ロックのツメが両側とも閉じていることを確認してください。
メモリの向きが正しいか確認する
切り欠きの向きが正しいか確認します。物理的な向きが一致していないとスロットに正しく挿入できません。
スロットの組み合わせを見直す
使用するスロットの位置を変えることで起動する場合があります。マザーボードのマニュアルで推奨スロット位置を再確認してください。
1枚ずつ挿して認識するか確認する
2枚増設した場合、1枚ずつ単独で挿して起動確認することで問題のあるメモリを特定できます。
対応規格や相性問題を確認する
購入したメモリがマザーボードの対応規格・対応速度の範囲内かを確認します。メーカーの互換性リスト(QVL)に掲載されているメモリを選ぶことで相性問題を回避しやすくなります。
元のメモリに戻して原因を切り分ける
元の状態に戻して正常に起動できる場合は増設したメモリ側に問題があります。元の状態でも起動しない場合は作業中に別の問題が発生した可能性があります。
メモリ増設しても改善しにくいケース
CPU性能が不足している
タスクマネージャーでCPU使用率が常時90〜100%になっている場合はCPUがボトルネックになっており、メモリ増設では改善しません。
ストレージがHDDで読み書きが遅い
OSドライブがHDDの場合、メモリを増やしてもストレージの読み書き速度の遅さがボトルネックとして残ります。HDDからSSDへの換装の方が体感改善に効果的なケースがあります。
GPU性能がゲームに足りていない
ゲームのフレームレートが低い場合はGPUがボトルネックになっていることが多くあります。タスクマネージャーのGPU使用率が常時90〜100%であればGPUの性能不足が原因です。
ウイルスや不要ソフトが原因になっている
マルウェアや不要な常駐ソフトがCPU・メモリを消費している場合は、ウイルス対策ソフトでスキャン・不要なスタートアップアプリの無効化が先決です。
OSやアプリ側の不具合がある
特定のアプリのメモリリーク・ドライバーの不具合・Windowsの問題が原因の場合はアップデート・再インストールで改善することがあります。
自分でメモリ増設するのが不安な場合
PC専門店のメモリ増設サービスを利用する
ドスパラ・パソコン工房などのPC専門店では、持ち込みまたは郵送でメモリ増設作業を依頼できるサービスを提供しているケースがあります。
BTOメーカーのサポートに相談する
BTOメーカーで購入したPCの場合、メモリ増設に関するサポートや対応部品の案内を提供しているケースがあります。購入したメーカーのサポート窓口に相談してみてください。
対応メモリの選定から依頼できる場合がある
どのメモリを選べばよいかわからない場合も、PC専門店のスタッフに相談することで適切なメモリを選定してもらえる場合があります。
保証を重視する場合は自己作業を避ける
メーカー保証期間中のPCは、自己増設によって保証が無効になる場合があります。保証を維持したい場合は専門店への依頼を検討してください。
作業ミスによる故障リスクを減らせる
静電気による破損・誤った規格の購入・スロットの損傷といった自己作業のリスクを、専門家への依頼によって回避できます。また、MotionWorks.JPでは映像制作環境のPC管理と最適化に関する実務的な情報も発信しています。
デスクトップパソコンのメモリ増設に関するよくある質問
メモリ増設は初心者でもできる?
規格の確認・電源オフ・静電気対策・向きの確認を徹底すれば、基本的な工具操作ができる方であれば対応できる作業です。ただし事前の規格確認が不十分だと動作しないメモリを購入するリスクがあります。不安な場合は専門店への依頼を検討してください。
メモリは何GBに増やせばよい?
用途によって異なります。Web閲覧・Office作業は8GB・ゲームは16GB・動画編集や配信は32GB以上が目安になります。タスクマネージャーで現在のメモリ使用率を確認し、常時80%以上であれば2倍程度の容量を目標にすることを推奨します。
DDR4とDDR5は混在できる?
できません。DDR4とDDR5はピン数・ノッチ位置・動作電圧が異なるため物理的に互換性がありません。マザーボードはどちらか一方の規格にのみ対応しています。
違う容量のメモリを混ぜても使える?
規格と速度が同じであれば異なる容量を混在させても動作することがありますが、デュアルチャネルが有効にならない場合や相性問題が発生することがあります。同一容量・同一規格の2枚セットを使う方が安定した動作が期待できます。
メモリ増設後に何を確認すればよい?
タスクマネージャーの「パフォーマンス」→「メモリ」で総容量が増設後の想定値になっているかを確認します。CPU-Zでデュアルチャネル動作(「Channels #: Dual」表示)を確認することも推奨します。
メモリ増設でゲームは快適になる?
タスクマネージャーでゲーム中のメモリ使用率が高い場合は増設で改善することがあります。ただしGPU使用率が高い・CPUがボトルネックになっているといった場合はメモリ増設では改善しません。まず原因を特定してから増設を判断することを推奨します。
デスクトップパソコンのメモリ増設は規格確認と静電気対策が重要
まず現在のメモリ規格・容量・空きスロットを確認する
CPU-Zとタスクマネージャーを使って現在の規格・容量・スロット使用状況を確認することが増設作業の出発点です。規格を間違えると物理的に取り付けできないため、確認作業が最も重要です。
用途に合わせて必要な容量を選ぶ
ゲームは16GB・映像制作や配信は32GB以上を目安に、自分の用途に合った容量を選択してください。将来的な用途の拡張も考慮した上で余裕のある容量を選ぶことがコスト効率のよい選択につながります。
デュアルチャネルを意識して2枚組も検討する
同一仕様の2枚セットでデュアルチャネル構成を組むことで、メモリ帯域幅が向上しシステム全体の効率が高まります。マザーボードの推奨スロット位置を確認してから取り付けてください。
作業時は電源OFF・放電・静電気対策を徹底する
シャットダウン→電源ケーブルを抜く→数分放電→静電気対策という手順を必ず守ってから作業を開始してください。これらを省略した作業はパーツ破損のリスクになります。
増設後はタスクマネージャーやCPU-Zで認識状況を確認する
増設作業後に総容量の確認・デュアルチャネル動作の確認を行うことで、正常に増設できたことを客観的に把握できます。動作改善が確認できれば増設作業の完了です。

