基本操作ガイド イントロダクション
DaVinci Resolveをインストールして起動すると、機能の多さに驚き!
バージョン14で「Fairlight」、バージョン15で「Fusion」が追加され巨大なアプリケーションに成長。
バージョン16では簡単に編集できる「カット」ページが追加されました。
新しいカットページの使い方はこちら。
敷居が低くなったことで誰でも使えるようになり高速に編集できます。新しいカットページはYouTuberやVLogユーザーにもオススメ!
このガイドは、初めてDaVinci Resolveを操作する方とプロの方のための入門ガイドです。
全体のページの概要を解説します。
こちらは初心者のためのnote。
日々情報をアップデート!
基本操作ガイド 2 はじめてのDaVinci Resolve
基本操作ガイド 3 Blackmagic RAWファイルの操作
DaVinci Resolveは1つのページが1つのアプリケーションとして機能するほどのボリューム❗️
DaVinci Resolve 16では他のページを隠して必要なページだけを表示できます。
全てをマスターすることはなかなか難しいので、好きな分野からはじめることをオススメします。初心者は新しい「カット」ページからスタートしてみてください。
DaVinci Resolveには様々なハードウェアのコントローラがあるんです。
カラーグレーディング用のパネルは両手を使いカラーを自在にコントロール。
Fairlightのオーディオミキサーは自動で動くフェーダーや各種機能にアクセスできるノブを搭載。
新しい編集用のキーボードではジョグ/シャトルを使ってスピーディに編集。
これらはプロフェッショナルな現場で使われますが、DaVinci Resolveの基本的な機能は同じ。彼らはコントローラを使い素晴らしい作品を生み出しています。
単に作業効率を上げるだけではなく、アーティスティックな作品の制作にもコントローラが必要なんです。
無料のアプリケーションから始め徐々にステップアップできます。
映像制作は共同作業。必ずしも全てを一人でやる必要はありません。どのパートがどういう仕事をするのかを理解することが大切。
DaVinci Resolveは入力から出力まで全てのステップを含み、デジタルシネマのための統合的な環境が揃っています。
アプリケーションのダウンロードとインストール
まずはダウンロードしてインストール。
詳しい説明はこちら。
有料のStudio版は全機能が使えます。
Blackmagic Design | ストア DaVinci Resolve Studio
DaVinci Resolveの起動
インストールが完了すると、デスクトップにアイコンが作成されるので、ダブルクリック。
プロジェクトの起動
アプリケーションを起動すると「プロジェクトマネージャー」が表示されます。
「名称未設定プロジェクト」をダブルクリックしてプロジェクトを開始します。
プロジェクトを開始したら素材を読み込みます。
BlackmagicのトレーニングサイトではDaVinci Resolve 15用のトレーニング素材がダウンロードできます。
容量はかなり大きいので注意。
「決定版ガイド DaVinci Resolve 15」は日本語版が無償でダウンロードできます❗️
ハンズオンで操作しながら基本が学べるのでオススメです。書籍版で欲しい方はこちら。
DaVinci Resolve 無料版と有料版の違い
DaVinci Resolveの無料版と有料版の違い
通常のダウンロード版とmacOSApp Store版があり、無料版のDaVinci Resolveと有料版のDaVinci Resolve Studioがあります。
機能の違いがあるので要注意。
機能的には…
AppStore無料版<ダウンロード無料版<AppStore Studio版<ダウンロード Studio版
の順です。
フル機能が必要ならパッケージの購入が吉。バージョンアップ、アップデート、年間/月間の費用も必要なく利用できます。
Blackmagicの製品になってからバージョンアップで追加の料金が発生した事は一度もありません!
早期に購入して、つかえば使うほど安くなり価値を失う事はありません。
DaVinci Resolve 15 機能比較(英語 PDF)
具体的な無料版と有料版の違いは…
- UHD以上の出力
- 60fps以上のタイムラインフレームレート
- HDRツール
- リモートコラボレーションツール
- 複数のGPUの使用
- インターレース解除
- カメラトラッカー
- 主要なResolveFX
- Sony XAVC レンダリング
- ステレオスコピック3Dツール
- 時間的ノイズリダクション
- VRツールセット
などが無償版では使えません。
AppStore版は…
MetalとOpenCLでのみ動作。外部コントローラはサポートしません。外部スクリプトやサードパーティーのOpenFX、VSTも動作しません。
…と機能が限定的。
現在販売されているDaVinci Reaolveはアクティベーションキー形式で、ドングル版が希望の場合は直接販売店にお問い合わせください。
ドングルは1台しか使えませんが、キーは2台まで。一方アップデートでは再度キーを入力する必要があります。
DaVinci Resolve 16のシステム要件
こちらが最小限のシステム要件。
macOSのシステム最小要件
- macOS 10.13.6 High Sierra
- システムメモリ 16GB以上推奨
(Fusionは32 GB以上推奨) - Blackmagic デスクトップビデオ 10.4.1以
- OS標準のグラフィックドライバ(OpenCL、Metal)
- RED Rocket-X ドライバ 2.1.34.0 ファーム1.4.22.18以降
- RED Rocket ドライバ 2.1.23.0 ファーム1.1.18.0以降
Windowsのシステム最小要件
- Windows 10 クリエーターズ アップデート
- システムメモリ 16GB以上推奨
(Fusionは32 GB以上推奨) - Blackmagic デスクトップビデオ 10.4.1以降
- NVIDIA AMD/Intel ドライバ GPUの要求による
- RED Rocket-X ドライバ 2.1.34.0 ファーム1.4.22.18以降
- RED Rocket ドライバ 2.1.23.0 ファーム1.1.18.0以降
Linuxのシステム最小要件
- CentOS 7.3
- システムメモリ32GB以上推奨
- Blackmagic デスクトップビデオ 10.4.1以降
- NVIDIA AMD ドライバ GPUの要求による
- RED Rocket-X ドライバ 2.1.34.0 ファーム1.4.22.18以降
- RED Rocket ドライバ 2.1.23.0 ファーム1.1.18.0以降
Linux版のインストールに関してはこちらを参照。
DaVinci Resolve 16 Linux版のセットアップ【CentOS/Debian/Ubuntu/Mint】
Linuxであれば、OSを無償で入手でき最強のカスタムマシンを自分の手で構成することができます❗️
DaVinci Resolveの操作
キーボードショートカット
DaVinci Resolveは様々なOSで使えるマルチプラットフォームのアプリケーション。
システムによりキーが異なります!
macOSのCommandキーはWindowsとLinuxのCtrlキー、OptionキーはAltキーです。
このサイトでは「Ctrl/Command」や「Alt/Option」と表記します。
マニュアルや解説書ではどちらか一方しか書かれていない場合があるので注意が必要。
右クリックについて
DaVinci ResolveではUIを簡略化するために、あらゆる場所で「右クリック」のメニューが多用。
探している項目が見つからないときは、該当するウインドウを右クリックしてみてください。きっと必要な項目が見つかりますよ。
右クリックする場所によってメニューが変わる点も注意です。

3ボタンマウスの使用
3ボタンマウスの使用を強くオススメ。と言っても物理的に3つボタンが並ぶマウスが必要な訳ではありません。
多ボタンで自由にキー割り当てできるマウスがお勧めです。ホイールがあると、新しいカットページでジョグ/シャトルとして使うことができます。画面のズームでもホイールが使えてとても便利。
中ボタンが重要で「ポイントの削除」や「項目のコピー」「画面のパン」などが操作できます。
インターフェース
多くのアプリケーションでは、フローティングウインドウで好きな場所に好きなサイズのウインドウを数多く配置できます。
DaVinci Resolveは全画面で操作することが前提。タブやボタンで画面を表示/非表示にし、フローティングで動かせるウインドウは多くありません。
これはコンセプトの話ですが…
色々な場所に動かせるということは、レイアウトの変更に時間がかかるということです。
どちらが良い悪いでは無く、「メニューが動かない=動かしたいモノがそこにある」という事。
ハードウェアのコントローラも同じで、位置を感覚で覚えメニューを探す必要なく、思ったように動かせます。
「楽器と同じ」と言うのはそういう理由もあります。
インターフェースの変更
各パネルの変更は、境界線にポインタを置きドラッグしてサイズを変更。
インターフェースの変更は「ワークスペース」メニューから操作。
「ワークスペース」メニューでは、一番下のページタブに表示されるページを選択できます。例えば、新しいカットページだけを表示して作業に集中できます。
「UIレイアウトのリセット」でいつでもデフォルトのレイアウトに戻せ、「レイアウトプリセット」で保存できます。
「フルスクリーンモード」ではOSのメニューを消して全画面に。2台のモニターがある場合「デュアルスクリーンモード」で2画面に表示できます。
オーバービュー
まずは全体のオーバービュー。
プロジェクトマネージャー
起動して最初に表示されるのがプロジェクトマネージャ。
全てのプロジェクトを管理して、プロジェクトのインポートやエクスポート、バックアップなどを行います。
プロジェクトはデータベースに記録され、左側にデータベースを管理するタブがあります。
新しいプロジェクトの作成は「名称未設定のプロジェクト」アイコンをダブルクリック。
「新規プロジェクト」ボタンでも作成できます。
既にプロジェクトがある場合は、アイコンをダブルクリックしてプロジェクトを開始します。
ページの右下のホームアイコンからも「プロジェクトマネジャー」にアクセスできます。
環境設定
システムとユーザーに関するさまざまな設定を管理する画面。初めてDaVinci Resolveを使う方は、最初に設定しておいた方がいい項目がいくつかあります。
メニューの「DaVinci Resolve」>「環境設定」からアクセスするか、Ctrl/Command + コンマキーで開きます。
「システム」と「ユーザー」に分かれてそれぞれ左側に表示されるメニューが異なります。
「システム」は主にハードウェア。「ユーザー」はソフトウェアの設定です。
「システム」項目を変更するとアプリケーションの再起動が必要な場合があります。
システムパネル
システムパネルは主にハードウェアの設定。
- コンフィギュレーション
メモリーとGPUの詳細が表示されます。
メモリーの項目は殆んど触る必要はありません。アプリケーションで使える最大値が自動で設定されています。
GPUも「自動」でほとんど問題無し。複数のGPUがあり、明示的にGPUを指定する場合に使います。
ここを調整して、他の種類のGPUに変えたとき(AMDからNVIDIAなど)前のGPU設定が残っているとアプリケーションが起動しなくなる場合もあるので、「自動」にしておくのが無難。
NVIDIAのGPUで不具合がある場合は最新のドライバをインストールしてみてください。(クリエイターレディドライバがオススメ)
- メディアストレージ
リストの一番上がスクラッチディスクです。
スクラッチディスクには、ギャラリーのスチル(色調整のデータを含む静止画)やキャッシュが保存されるので、なるべく高速なディスクを選択してください。
デフォルトではユーザーのビデオフォルダになっていて、大量のビデオを扱う際にシステム圧迫します。
接続している全てのディスクを表示するには「接続されているローカル/ネットワークストレージロケーションを自動的に表示する」をオンにします。
オフだとリストにあるディスクしか表示されません
- ビデオ&オーディオI / O
ビデオとオーディオのハードウェアの設定です。
ビデオインターフェースがある場合は「キャプチャ再生用」でインターフェースを選択します。
スピーカー設定はデフォルトで「システム設定を使用」になっています。システムに接続されている再生装置(スピーカーなど)が自動で認識されますが、音が出ない時などはここをチェックしてみてください。
「手動設定」に変更して調整すると出る場合があります。
- オーディオプラグイン
VSTプラグインの位置を指定します。読み込まれたプラグインのリストが表示されます。
起動時に問題があり無効になったプラグインはチェックが外れます。
- コントロールパネル
グレーディングのパネルとオーディオコンソールの設定です。サードパーティ製のパネルも選択可能。
さらに詳しく知りたい方はこちら。
ユーザーパネル
UIの設定とカスタマイズです。
- UI設定
日本語の表示はポップアップで「日本語」を選択。
起動時に開くプロジェクトのオプションとビューアの設定を変更できます。
- プロジェクトの保存とロード
ライブ保存をオンにして自動保存するのがオススメ。何かを操作すると、自動的にセーブします。
同時にプロジェクトのバックアップも選択しておくと、立ち上がらないプロジェクトをロールバックできます。
- 編集
新規タイムラインを作成するときのデフォルト設定、ジェネレータやトランジションのデフォルトの継続時間など編集ページの詳細をカスタマイズします。
デフォルトのトランジションの長さやプリロール/ポストロールなどはカットページにも影響します。
- 再生設定
特定のUI機能を無効にしたり、リアルタイムパフォーマンスを向上するための設定です。
通常パフォーマンスモードは「自動」で構いません。
さらに詳しく知りたい方はこちら。
プロジェクト設定
「プロジェクト設定」はプロジェクト全体の設定です。
各ページの右下の歯車ボタンか「ファイル」>「プロジェクト設定」(Shitt+9)で開きます。
初めてアプリケーションを使う時「プロジェクト設定」をどう設定するかを迷う事が多いと思います。
特に重要な項目をピックアップ。
以前は「タイムラインフレームレート」を素材の読み込み後に変更できませんでしたが、DaVinci Resolve 16では「カスタムタイムライン設定」でプロジェクト設定と異なるフレームレートでタイムラインを作成できます。
マスター設定
デフォルトのタイムラインフォーマット、ビデオモニタリング、最適化メディアとキャッシュ、作業フォルダ、フレーム補間の設定があります。
作業前に設定を確認する事をオススメします。
- タイムラインフォーマット
デフォルトのタイムラインフォーマットです。カスタムタイムライン設定を使用しない時はこの設定を使います。
解像度はいつでも変更可能。クリップの解像度とタイムラインの解像度が違う場合はスケーリングされます。
再生フレームレートはタイムラインのフレームレートではなく、実際に再生する時のフレームレート。タイムラインフレームレートと同じであれば100%の速度で再生。
例えば、タイムラインが60fpsで、再生フレームレートを30fpsにすると半分のスピードでスロー再生されます。
- ビデオモニタリング
ハードウェアのビデオ出力の設定です。
出力ボードが無ければ気にする必要はありません。グレーディングではビデオ出力で色を判断する事を推奨。
タイムラインの解像度と一致することが理想ですが、異なる設定ではスケーリングされます。
- 最適化メディアとレンダーキャッシュ
最適化メディアとキャッシュを使うときには最初に設定することをオススメします。
フォーマットを指定しておくと作業を効率化。選択したフォーマットで負荷と品質が変わります。
最適化メディアの解像度はデフォルトで「自動選択」。フォーマットは使用目的によって選びます。
例えばグレーディングで使う場合は-HDRの項目を使うと色や明るさがクリップせずに処理でき、スピードや容量を重視する場合はProRes LTやDNxHR LBなどを指定。
キャッシュを作成し始める時間を設定できます。
- 作業フォルダ
レンダーキャッシュとギャラリースチルを保存するフォルダを指定。通常はスクラッチディスクです。
レンダーキャッシュは高速なディスクを選択するとパフォーマンスが上がります。ギャラリースチルのフォルダはドットが付く不可視フォルダで通常は見えません。
- フレーム補間
この設定がデフォルトのフレーム補間として使われます。
リタイム処理が「ニアレスト」、動き推定モードが「速度優先(標準)」、動きの範囲が「中」です。
イメージスケーリング
クリップのスケーリングの設定です。解像度の異なるクリップを自動的にスケーリングする事でタイムラインの解像度を自由に変更できます。
- イメージスケーリング
通常は「シャープ」。HD解像度以上にスケーリングするときに最適です。Studio版ではインターレース解除できます。
- 入力スケーリング
プロジェクトの解像度と異なるクリップのスケーリングです。デフォルトは「最長辺をマッチ:黒帯を挿入」。縦横比を維持し最長辺をフレームに合わせます。
- 出力スケーリング
デフォルトで「タイムライン設定と一致」がオン。タイムラインの解像度を変更すると、自動的にスケーリング。手動で解像度を変更するにはチェックを外します。
カラーマネージメント
カラーマネージメントには様々な設定があります。カラーサイエンスを変更すると有効に。
- カラースペース変換
デフォルトはカラーサイエンスが「DaVinci YRGB」タイムラインカラースペースが「Rec 709 Gamma 2.4」です。これは通常のHDモニター出力を、外部モニターで判断する場合の設定です。
- LUT
それぞれの項目ごとに一括してLUTを適用するときに使います。
例えば、タイムラインの出力に影響無くビデオモニターやビュアーにLUTを適用するには「ビデオモニターLUT」を使います。
全ての作業の前に同じLUTを適用するには「入力LUT」を使います。(すべてのプロセスに影響があります)
一般オプション
- コンフォームオプション
XMLやAAF、EDLなどの編集データを読み込むときの設定です。
特にEDLコンフォームでは「リール名」の設定が重要。
カメラRAW
RAWメディアの処理でカメラ毎に異なります。「RAWプロファイル」を切り替えカメラフォーマットの初期設定を変更します。
カラーページのRAW設定にある「プロジェクト設定」はこの設定です。
プロジェクト設定について詳しくはこちら。
ページの切り替え
一番下のボタンで各ページに移動します。作業は左から右に移動しますが、どのページから開始しても構いません。
ワークスペースのショートカット
- Shift+2 メディア
- Shift+3 カット
- Shift+4 エディット
- Shift+5 Fusion
- Shift+6 カラー
- Shift+7 Fairlight
- Shift+8 デリバー
ページバーを右クリックして「アイコンのみ表示」でメニューを最小化。
メニューの構成
メニューは項目ごとに分かれ整理されています。ページ固有でしか動作しないメニューもあり、使用できない場合はグレーアウト。
コンテキストメニューは無効なコマンドが省略され、右クリックの場所やアイテムによってメニューが異なります。
ここからは各ページの説明です。
メディアページ
「メディアページ」はメディアをメディアプールに読み込み管理する場所です。
他のページでもメディアの読み込みはできますが、システムに接続されたストレージを表示できるため、読み込み前にプレビューしたり、まとめて複数の場所からインポートできます。
メタデータの管理も他のウインドウに邪魔されず広い画面で利用でき、オンセットやデイリーワークの素材管理にも使用できます。
ビデオとオーディオが別々のデータを同期したり、クローンツールでメディアを安全にコピーできます。
メディアページについて詳しくはこちら。
メディアストレージブラウザ
左上のメディアストレージブラウザにPCのボリュームが表示され、メディアプールにファイルやフォルダをドラッグしてインポートします。
メディアプールの「ビンリスト」にフォルダをドラッグすると階層を維持してインポートできます。
クローンツール
撮影済みのメディアをバックアップできます。保存先を複数選択し、一度に複数のバックアップを作成できます。
ビューア
メディアを再生するウインドウで、再生ヘッドとコントローラを使い再生。右上隅のタイムコードに再生ヘッドの位置が表示されます。
メディアプール
各ページにあるメディアプールと共通で、インポートしたメディアが表示されます。ビンを追加して素材を整理でき、タイムライン、複合クリップなども表示されます。
メタデータエディタ
一部のメタデータはメディアプールのリストからも入力できますが、このウインドウにはクリップに付属する全てのメタデータを表示して編集できます。
右上のメニューでメタデータセットを選択できます。
オーディオパネル
クリップの再生音量レベルを示す「メーター」とオーディオデータの「波形」を表示し、<b$「波形」モードでは、ビデオとオーディオを並べて手動で同期できます。
キャプチャー
ビデオ入出力ボードを使いVTRなどからメディアをキャプチャーする画面です。ボードが無いと使用できません。
カットページ
DaVinci Resolve 16で追加されたカットページはリップルベースの現代的な編集画面で、編集キーボードを使い素早く編集ができるページです。
ジョグ/シャトルでタイムラインの再生ヘッドを操作して編集操作。使いやすいトリム画面があり、すぐに必要なフレームを見つけることができます。
カットページについて詳しくはこちら。
メディアプール
メディアプールは他のページと共通ですが、フィルムストリップビューがあり、ホバースクラブで確認できます。
メディアプールの下の編集ボタンで編集可能。再生ヘッドに一番近い編集点にインサートするスマートインサートやクリップの置き換えや配置が素早く行えます。
ビューア
シングルビューアでソースとタイムラインを切り替え。タイムライン上のクリップの変形、速度変更、スタビライズなどの加工はビューア上で全て操作できます。
ソーステープモードではビンの中にあるクリップを連続して表示します。
タイムライン
上下に2つあるデュアルタイムライン。上のタイムラインは全体を示し、下のタイムラインは再生ヘッド周辺を示します。相互にクリップをドラッグして移動できます。
エディットページ
オーソドックスな2画面の編集スタイル。左側にブラウザ、右にビューア、下にタイムラインがあります。
他の編集ソフトウェアに慣れていれば、エディットページの機能はそれほど難しくありません。
エディットページについて詳しくはこちら。
メディアプール
他のページと共通のメディアプールがあります。
新規タイムラインはメディアプールを右クリックしてメニューから作成。
メディアプールのクリップをダブルクリックするとビューアで開きます。
既にあるタイムラインに編集するには、クリップをタイムラインかレコードビューアにドラッグして編集します。
エフェクトライブラリ
エフェクトライブラリーには、様々なエフェクトやトランジション、タイトル、ジェネレーターなどがあります。
「ツールボックス」にはシステム標準のツールがありエディットページでのみ使えます。
「OpenFX」はサードパーティーのOpenFXプラグインとResolveFX。「オーディオFX」はFairlightFXとVSTを含むオーディオ専用のエフェクトです。エフェクトをタイムラインのクリップにドラッグして適用できます。
「Fusionタイトル」をタイムラインにドラッグすると、モーションタイトルが追加。再生ヘッドを合わせFusionページに行くと、カスタマイズ可能なグループとして表示されます。
インデックス
インデックスはタイムラインのイベントをEDL形式のリストで表示。タイムラインの変更内容が自動的に反映され、インデックスの項目をクリックすると再生ヘッドがその地点にジャンプします。
ソースとタイムラインビューア
左側にソースビューア、右側にタイムラインビューアが表示。
「表示」> 「シングルビューアモード」で1画面にも変更できます。
- ソースビューア
クリップを表示して再生ヘッドを操作しイン点とアウト点を設定。ソースビューアからメディアプールにドラッグするとサブクリップを作成できます。
- タイムラインビューア
タイムラインの画像を表示。ソースビューアからタイムラインビューアにドラッグすると編集オーバーレイで編集できます。
左下の「オンスクリーンコントロール」で画面上でコントロールできます。「注釈」を使用して画面上に描画できます。
インスペクタ
インスペクタはクリップの位置、サイズ、合成モードなどのパラメータを調整する場所で、エフェクトやトランジション、タイトルなどもインスペクタで調整します。
ツールバー
画面中央のタイムラインの上にツールバーがあり、編集操作のツールを切り替えて編集します。
各ボタンにはショートカットがありキーボードで素早く編集できます。ツール上にポインタを置くとツールチップが表示。
タイムライン
最初に新しくタイムラインを作成するには、メディアプールからクリップをタイムラインのエリアにドラッグするだけ。クリップの設定に合わせ自動的に作成されます。
ツールバーの「タイムライン表示オプション」の「スタック表示」で複数のタイムラインをタブで切り替え可能。
タイムラインはオーディオとビデオトラックに分かれ、トラックヘッダーで操作します。
Fusionページ
Fusionページはノードベースの2D / 3Dの合成処理を行う場所です。ファイルのエクスポートや再リンクが必要なく編集ページからすぐ移動できます。
編集ページのタイムラインの再生ヘッドの下のクリップがFusionページでコンポジションとして開きます。
ノードエディタに「Mediain」と「Mediout」が表示され、出力は編集ページとカラーページに表示。
「ノードエディタ」「スプラインエディタ」「キーフレームエディタ 」を使いコンポジションを仕上げます。
Fusionページについて詳しくはこちら。
ノードエディタ
ノードをツリー状に繋げてコンポジションを構築。作業で一番使う場所です。
ライブラリやツールバーからエフェクトを選び、ノードを「Mediain」と「Mediaout」の間に繋ぎます。
ノードはフローチャートのように機能するため、処理を一目で確認できます。
スプラインエディタ
ノードのアニメーションをスプラインで操作する場所です。イージーイーズなどグラフを使いスプラインで操作します
キーフレームエディタ
パラメータをキーフレームで表示。アニメーションの全体の長さを変えたり、キーフレームの位置を変えるときに使用します。
ビューア
2つのビューアがあり、ノードをビューアにドラッグして表示できます。タイムルーラとトランスポートコントロールを使い操作。
タイムルーラはクリップの長さとレンダリングの範囲を示します。
ツールバー
ツールバーにはよく使うツールが登録され、クリックかドラッグでノードエディタに追加可能。
カテゴリごとに6つの部分に分かれ、ボタン上にポインタを置くとツールチップが表示されます。
エフェクトライブラリ
エフェクトライブラリにはシステム標準のエフェクトとResolveFX、OpenFXなど使用できるすべてのエフェクトがあります。
ここから必要なノードを選択してノードエディタに配置します。
インスペクタ
ノードのパラメータを表示して編集します。「ツール」パネルでノードのパラメータを調整し「モディファイア」で追加のアニメーションやエクスプレッションを制御。
サムネイルタイムライン
「クリップ」をクリックすると、最下部にタイムラインのクリップの一覧が表示。コンポジションの操作やバージョン管理ができます。
メディアプール
メディアプールは他のページと同じ。メディアプールからノードエディタにクリップをドラッグすると「MediaIn」ノードとして追加できます。
ステータスバー
一番下にポインターを置いたノードの情報を表示するステータスバーがあり、右側にはRAMキャッシュの割合が表示され、ここを右クリックしてキャッシュを消去可能。
コンソール
エラーやログ、スクリプトを表示しFusionScriptの入力や出力ができます。メッセージがあるときはステータスバーにバッジが表示されます。
カラーページ
カラーページの作業は主にカラーグレーディング(色調整)です。色やコントラストを調整し、ノイズを減らしたりセカンダリーの色補正を行います。様々な形で比較して、他のクリップに適用できます。
タイムラインでクリップを見つけ、画面の下のパレットで調整してノードエディタで細かな処理をします。
ギャラリーやライトボックスでシーンのバランスを整え、ルックを調整して映像を完成させます。
ビューア
再生ヘッドの位置の画像を表示します。タイムライン名をクリックして、ドロップダウンから別のタイムラインに切り替え可能。
ツールバーで「イメージワイプ」「分割スクリーン」「ハイライト」を簡単に切り替えできます。
左下のドロップダウンで、「クオリファイア」「パワーウインドウ」「イメージワイプ」「ダスト除去」「OpenFX」などを選択し画面上で操作できます。
現在の状態を保存するには、ビューアを右クリックして「スチルを保存」(Ctrl/Command + Alt/Option + G)。スチルには静止画とグレードの情報を含みます。
ギャラリー
ギャラリーはスチルを保存する場所。スチル(写真)をギャラリーに展示してアルバムで管理と考えると分かりやすいかもしれません。
スチル上をホバースクラブして、選択したクリップに適用した状態をプレビュー可能。
スチルを使いワイプで比較したり、クリップにグレードを適用できます。
左上に「スチルアルバム」と「メモリー」のボタンがあり、アルバムを追加して管理できます。
「タイムラインアルバム」は、タイムラインにある全てのクリップのグレードを表示。ワイプで他のショットと比較できます。
「メモリー」にはスチルをドラッグして登録。登録したグレードをショートカットキーで素早くクリップに適用できます。
プリセットのルックや他のプロジェクトのギャラリー、タイムラインのグレードなども利用可能。
LUT
LUTブラウザでは、インストールされたLUTがリスト化。ホバースクラブでプレビューできます。
メディアプール
他のページと共通のメディアプールがあります。メディアプールからノードエディタにクリップをドラッグして外部マットとして使えます。
タイムライン
画面中央のミニタイムラインは編集ページの内容を反映。ヘッダーのV1などをクリックして不要なトラックを非表示にできます。
クリップ
タイムラインの上にサムネイルを表示。各クリップが1フレームで表示され、選択したクリップはオレンジ色で強調表示されます。
サムネイルに情報が表示され、調整済みのクリップにはアイコンが表示。
右クリックでグループに追加したりバージョンの変更が可能。
ドロップダウンで特定の項目をフィルタリングできます。
ノード
ノードエディタはクリップ毎のノードを表示。
ノードを追加してクオリファイアで特定のカラーを抽出して色を変更したり、パワーウインドウで部分的に切り分けて色補正できます。
ノードエディタを右クリックしてノードを追加。
一つのノードに全ての調整項目を含む事ができますが、通常はノード毎に単体のパラメータを適用します。ノードを自由に繋ぎ変え、順序を入れ替え可能。
「共有ノード」で一度に複数のクリップに同じパラメータを適用し、同時に調整できます。
OpenFX
ResolveFXやOpenFXのリストが表示。ライブラリからノードにドラッグして、インスペクタでパラメータを調整。
Lightbox
サムネイルで一覧表示。同じシーンやシチュエーションを比較するときに使い、グループ化したクリップやフラグのあるクリップをフィルタリングできます。
グレードされていないクリップを見つける場合にも便利です。
レフトパレット
画面下部のウインドウは「パレット」と呼ばれ、左側のウインドウが「レフトパレット」中央のウインドウが「センターパレット」です。
解像度が低いモニターでは自動的に一つになります。
レフトパレットは主に一次的な色調整(プライマリ)。
カメラRaw(RAWメディアの調整)、カラーマッチ(チャートによる自動補正)、カラーホイール(ホイールやスライダによる調整)、RGBミキサー(カラーチャンネルのミキシング)、モーションエフェクト(ノイズリダクションとモーションブラー)などが行えます。

センターパレット
センターパレットは特定の色を調整したり、キーの調整といった二次的な調整(セカンダリー)です。
カーブ、クオリファイア、ウインドウ、トラッカー、ブラー、キー、サイズ調整、3Dがあります。カーブ上にはヒストグラムを表示できます。
項目には複数の要素があり、例えばトラッカーではウインドウ、スタビライザー、FXの3つから選択します。
キーフレームエディタ
ノードのパラメータは個別にアニメーション可能で、カラーページのアニメーションはダイナミクスと呼ばれます。
「固定キーフレーム」(マーク)を「可変キーフレーム」(ダイナミクス)に変換するにはキーフレームを右クリック。
固定キーフレームは、パラメータの数値が瞬時に切り替わり、可変キーフレームは徐々に変化します。
ビデオスコープ
スコープはビデオ信号を測定するためのモニターでGPUで処理。「ウェーブフォーム」「パレード」「ベクトルスコープ」「ヒストグラム」「CIE 1931 xy」の5種類の波形を表示します。
「ワークスペース」>「ビデオスコープ」で他のページでも利用可能。
フェアライトページ
Fairlightページは、ビデオと同期した音声や音楽、効果音をミックスし、最終的なフォーマットに合わせ音場を作り、スムーズでバランスの取れたミックスを作成します。
Fairlightページについて詳しくはこちら。
オーディオタイムライン
Fairlightのタイムラインはオーディオトラックのみを表示。トラック内に複数のレーンを表示します。
1つのトラックに複数のオーディオを重ねるオーディオレイヤーをサポートし、複数のテイクを録音可能。
ツールバー
中央のツールバーにタイムラインの表示や操作に関するいくつかのボタンがあります。
メディアプール
メディアプールは各ページで共通。フェアライトページには専用のプレビュープレーヤーがあります。
メディアプールからクリップをドラッグして新しいトラックを作成すると、そのメディアの持つトラックフォーマットで追加。トラックフォーマットは「クリップ属性」で変更します。
エフェクトライブラリ
システム標準のFairlightFXとプラグインのエフェクトが表示。クリップだけでなく、トラックヘッダーやミキサーにも直接ドラッグできます。
インデックス
タイムラインのトラックとマーカー情報を表示。トラックパネルで特定のトラックを表示/非表示にしたり、マーカーパネルでマーカー情報を表示します。
サウンドライブラリー
システムやローカルネットワーク上の効果音をブラウズするために使用。データベースにサウンドエフェクトを登録する必要があります。
ADR
ADR(自動ダイアログ置換)はアフレコのための特別なインターフェイスです。台詞をキューリストで管理し素早く録音を開始できます。
複数のテイクを録音し、星印で最良のテイクを選択できます。カウントダウンやセリフのテキストを表示する機能もあります。
ミキサー
画面の右側に表示。トラック毎に入力の選択、プラグイン、EQとダイナミクスとパン、バスへの割り当て、ミュートやソロの切り替え、レベル調整のためのフェーダーがあります。
フェーダーにはトラックのレーン数のメーターが表示。
初期状態では全てのトラックがメインバスに接続され、環境設定で設定したオーディオのスピーカーセットから出力されます。
メーター
画面の上部にメーターに、タイムラインのすべてのトラックメーターとバスメーター、モニター出力のメーターとビデオプレビューが表示され、ラウドネスの測定が可能。
メタデータ
クリップのメタデータを表示。クリップが選択されていないと何も表示されません。
インスペクタ
クリップとトラックの選択で表示が異なります。
クリップでは、ボリューム、ピッチ、EQなどを調整可能。ボリュームはタイムラインのクリップボリュームと連動します。
トラックではボリュームと適用したエフェクトが表示。ボリュームはミキサーのフェーダーと連動します。
Fairlightメニュー
バスの追加や割り当て、リンクグループの設定、入力/出力のパッチ、オシレーターなどにアクセスします。
デリバーページ
デリバーページでは完成したタイムラインをファイルやテープに出力。ファイルに出力はレンダー設定で設定し、範囲を決めレンダーキューに追加して書き出します。
デリバーページの詳細はこちら。
レンダー設定
ファイル出力の形式を指定。プリセットのデフォルトは「カスタム」です。
ビデオ、オーディオ、ファイルの各パネルで設定し、詳細設定でオプションを設定し、レンダーキューに追加。
H264、Youtube、Vimeoなどのほか、ラウンドトリップ用のFinalCutPro、Premiere、AVID、ProToolsの設定、があり、DCPやIMFなどデジタルシネマ用のフォーマットもあります。
よく使うフォーマットはプリセットとして保存可能。
テープ
テープ出力モードでビデオのIOがないと表示できません。リモート制御できるVTRを操作してインサートやアッセンブル編集ができます。
タイムライン
タイムラインでレンダリングの範囲を設定。ドロップダウンで「タイムライン全体」か「インアウトの範囲」を選択します。
「単一のクリップ」はイン/アウト点を設定して範囲を指定できますが「個別のクリップ」はセグメント単位です。
クリップ
タイムラインの上にサムネイルを表示。カラーページ同様、ドロップダウンメニューでフィルタリングできます。
ビューア
再生ヘッドの場所の画像を表示。ファイル出力ではレンダリング結果を表示し、テープ出力ではリモート操作でVTRを操作できます。
レンダーキュー
レンダリングのジョブリストで、キューリストに登録したキューを一度に実行します。
クイックエクスポート
各ページでデリバーページを経由せずエクスポートできます。プリセットはデリバーページで作成して登録。
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