まずはタイムラインの機能について、いくつか補足だよ!
そのあとに「トリム」を解説するね。
トラックの概要
まずはトラック。重なったトラックは「1番上が優先」して表示されるよ。
トラックはなんとなく分かるわ。トラック1の上に足せるのね。
いくつかの編集コマンドは自動でトラックを作るけど、タイムラインのグレーの部分にクリップをドラッグしてもトラックを追加できるのだ。
タイムラインの左上の「タイムラインアクション」>「ビデオトラックを追加」や、タイムラインヘッダーを右クリックして「ビデオトラックを追加」でも空のトラックを作れるよ。そこにドラッグ&ドロップやコマンドで素材を配置していくのだ。
トラックは、ヘッダーを右クリックして表示される「トラックを削除」で削除できるし、空のトラックができたら「空のトラックを削除」で消せるからね。
オーディオファイルをタイムラインのトラック1の下にドロップすると、音声のみのトラックができるよ。BGMとか追加するときに便利だね。
メディアプール内で検索
タイムラインで編集してるときに、素材を見つけたいときがあるよね。そういう時はタイムラインで右クリックして「メディアプール内で検索」でメディアプールにあるオリジナルを見つけることができるんだ。
「Find in Multi Source」(マルチソースで検索)は同期ビンやリプレイでマルチソースを編集してるときに便利だよ。すぐに別アングルを選択して「ソース上書き」で乗せることができるのだ。
タイムラインのコピーペースト
タイムラインのクリップはカット(Command /Ctrl+ X)やコピー(Command /Ctrl+ C)のコマンドが使える。
ただ、問題なのは、ペースト(Command /Ctrl+ V)は、コピーしたクリップと同じトラックの再生ヘッド位置の位置に挿入または上書きされるってこと。便利な機能だけど、使用は限定されるね。
下のタイムラインでクリップを右クリックでコピーやカットのコマンドが選べるし、空きエリアで右クリックするとペーストを選べるよ。
フルスクリーンビューア
右上の「フルスクリーンビューア」で全画面表示が可能だよ。「Esc」で戻るのだ。あと「P」キーでもフルスクリーンで表示できるよ。もう一度「P」キーを押すと戻る。どっちを使うかはお好みで。同期ビンやマルチソースのマルチ画面もフルスクリーンにできるよ。
あと、画面を占有しちゃうけど、波形やベクトルなんかの「ビデオスコープ」を出せるし、フローティングで大きく表示できる「タイムコード ウインドウ」も出せるのだ。
- スコープはワークスペース > ビデオスコープ > オン(Command/Ctrl + Shift + W)で表示できます。
- タイムコード ウインドウはワークスペース > 「タイムコード ウインドウ」で表示できます。
Speed Editorでは、「FULL VIEW」ボタンでフルスクリーン表示を切り替えできます(再度押すと戻ります)。「FULL VIEW」ボタンを2度押しするとレビューを再生します。
タイムラインマーカー
タイムラインにはマーカーを付けることができるよ。マーカーは重要な部分に印をつけたり、メモを入力したりする機能なんだ。マーカーに入力した名前やメモはビューアに表示されるし、マーカーにジャンプすることもできるよ。
色も変えられるのね。
マーカーを追加するには、再生ヘッドをマーキングするところに移動して「M」キーを押す。トラックヘッダーのマーカーボタンでも追加できるよ。
マーカーが表示されたら、ダブルクリックするか、もう一度「M」キーを押すと「マーカーダイアログ」が表示される。「名前」、「メモ」、「キーワード」を入力して「完了」して閉じるんだ。メモがあるマーカーはドットが表示されるよ。
タイムラインに表示されてる「マーカー」はドラッグで移動できるし、「Delete」で削除できるからね。
Shift +上下の矢印キーで次のマーカーにジャンプするよ。
ただ、ちょっと注意点があって…クリップのマーカーとタイムラインのマーカーは別物。クリップに付いたマーカーはクリップと一緒に動くけど、タイムラインのマーカーはトラック1をトリム操作しない限り動かないんだ。
エディットページだとマーカーは別の場所にあるけど、カットページのタイムラインだと同じ場所で判別できないんだよね…。
でも、マーカーの機能はすごく便利だから活用してね。
ちなみにクリップのマーカーは、素材をビューアで見てるときに付けれるよ。
Speed Editorでは、「AUDIO LEVEL」ボタンを2度押しすることで「マーカー」を追加できます。
クリップの長さを変更する
タイムラインで クリップを選択して、右クリックで「クリップの長さを変更」を選えらぶとクリップの長さを変更できる。「クリップの長さを変更」ダイアログが表示されて、時間やフレームを指定して長さを変えるれるよ。「クリップ全体より延長」にチェックを入れると、元々の長さより長くできるんだ。長くなった分は黒味になるよ。
複数のクリップに一度に適用できるから「全部1秒にしたい!」とか簡単にできるのだ。
- 「クリップ」 >「クリップの長さを変更」(Command/Ctrl + D)でも変更できます。
現在のフレームを静止画としてエクスポート
とりあえず、今見ている画を書き出したいっていうときがあるよね。そんなときは 「ファイル」>「書き出し」> 「現在のフレームをスチルとして」 ですぐに書き出せるよ。
ショートカットも割り当てられるから楽々ね。
カットページのトリミング
大まかな編集が終わったら、トリム機能を使って微調整していくよ。カットページはこのトリムがスムーズにできる点が特徴なんだ。トリムは主に編集点やその前後を使って調整する。いくつかの動作で呼び方が変わるよ。
ちなみに「タイムラインオプション」の「オーディオに合わせてトリム」をオンにしていると、トリム作業中にタイムラインのビデオのサムネイルが消えてオーディオ波形だけになるよ。
ロール
まずは「ロール」。ロールケーキやロールパンとか、ぐるぐる巻き取るイメージだね。
おいしそう…
編集点を中心にして、片側を短くするともう片方が長くなるんだ。で、両方合わせた全体の長さは変わらない。これが「ロール」だよ。
編集点をクリックしてドラッグすると「ロール」できる。前のアウト点と後のイン点が一緒に動いて全体の長さは変わらずに編集点が移動するんだ。動かすときにオーバーレイが表示されて、どれだけ動かしたかわかる。右のクリップのイン点に合わせてオーディオがスクラブするよ。
Speed Editorでは「ROLL」キーを押しながらサーチダイヤルを回すとスマートインジケーターが表示された一番近い編集点をロールします。
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トリム
つぎは「トリム」。切り取るとか刈り込むとかいった感じだね。クリップの端をつかんで調整するんだ。
クリップの左右の端にカーソルを置くと、トリムアイコンに変わるよ。その状態でドラッグすると長さを調整できる。この操作は「リサイズ」ともいわれるのだ。
「リップルを有効化」がオンになってれば後続のクリップが一緒に移動して全体の長さが長くなったり短くなったりするよ。「リップルを有効化」がオフなら、後続のクリップは移動せず、長い場合は「上書き」か短い場合は「ギャップ」ができる。この時は全体の長さは変わらない。
トラック1より上のトラックではそのクリップだけが動いて全体の長さには影響しないのよね。
動かすときにオーバーレイが表示されて、上が動かしたフレーム数、下が動かしているクリップの長さを示すからね。動かしているときはオーディオがスクラブするのだ。
ここで注意点!上のトラックにクリップが乗ってる状態で、そのイン点やアウト点を通り過ぎてトリムすると、上のクリップは消えちゃうからね!
…。
Speed Editorでは「TRIM IN」、「TRIM OUT」を押しながらサーチダイヤルを回すと、スマートインジケーターが表示された一番近い「イン点」、「アウト点」をトリムします。
スリップ
次は「スリップ」。スリップは滑るって意味。その場で中身だけが変わるんだ。
スリップの操作はタイムラインのクリップの中心の「スリップハンドル」を使うよ。それをドラッグすると、クリップの位置や長さを変更しないで、中身だけが前後に変更できる。複数のクリップを選択して一度に操作できるし、動かすときにオーバーレイが表示されて、どれだけ動かしたかわかるんだ。
Speed Editorでは「SLIP SRC」、「SLIP DIST」を押しながらサーチダイヤルを回すと、スマートインジケーターが表示された編集点の「左側」、「右側」のクリップをスリップします。
スライド
最後は「スライド」。スライドは横に移動するっていうイメージかな。
スライドするドアとか、そんな感じね。
「スリップ」と同じ「スリップハンドル」を使うよ。今度は「Shift」を押しながら操作するけど、押しているときはアイコンの形が変わるんだ。動かしているクリップの長さは変わらずに前後のクリップの長さが変わる。ちょうど、3つのクリップで「ロール」してるイメージだね。
Speed Editorではスライドしたいクリップに再生ヘッドを置き、「ROLL」を素早く2回押し、クリップが赤くなった状態でそのままキーを押さえながらサーチダイヤルを回すと、そのクリップをスライドします。
再生ヘッドまでトリム
これ実は、すごく便利。再生ヘッドの位置でトリムしてくれるんだ。上のタイムラインのヘッダー部分の「編集アクション」にある「先頭を再生ヘッドまでトリム」と「末尾を再生ヘッドまでトリム」。短くカットするだけじゃなく、延長したいときにも使えるよ。
選択したトラックやクリップ、リップルを有効化ボタンのオンオフで反応が変わるので、より直感的にトリムできるようになったよ。
オーディオを個別にトリム
オーディオを個別にトリムやロールできる。L カットや J カットを作るときに便利だよ。
トラックのオーディオ部分にポインターを置くと「音符のアイコン」が付いたインジケータが表示される。この状態でオーディオ部分のみを前後にドラッグできるんだ。
トラック ヘッダーの左側の「トラックを拡大」でトラックの幅を大きくするとやりやすいよ。
ビューアトリムエディター
タイムラインの編集点をダブルクリックすると「トリムエディター」がビューアに表示される。ビューアには2つの画面とフィルムストリップが表示されて、上は前のクリップ、下は後のクリップを示すんだ。トリムするフレーム数が数字で分かるし、ビューアの下のボタンで1フレームづつ調整できるよ。
中央のバーを左右にドラッグしてロールしたり、緑の部分でトリムしたりできる。トラック1では「リップルを有効化」ボタンの状態が影響するからね。
もちろんSpeed Editorで操作できます。頻繁にマウスを動かす必要がなくなります。
なんとなくわかった気がするわ。
今日はこの辺かな。またね~
次はカットページのインスペクタについてだよ。ここを見てね。
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