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株式会社 ポリゴン・ピクチュアズ Autodesk Smoke for Mac OS X セミナーリポート

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2012年8月30日に株式会社ポリゴン・ピクチュアズにて Autodesk Smoke for Mac OS X セミナーが開催されました。『Transformers Prime』の事例をもとに、Smoke2012でFBXを用いた合成と実際に制作現場で使われているテクニックが 紹介されました。
 
ポリゴン・ピクチュアズ社内のデモンストレーションルームでSmoke 2012本体がリモート操作されプレゼンテーションが行われました。デモンストレーターは演出部エディットグループリーダー吉平 直弘 氏です。
 
Smoke 2012 のハードウェア構成は一般的なもので、MacPro2.66Ghz 12core、グラフィックは NvidiaQuadro 4000、AJA Kona3 を搭載し、16TB のディスクアレイが 8G ファイバーチャネルで接続されています。プラグインは GenArtsのSapphireとMonstersGTです。
 
ポリゴン・ピクチュアズでのSmokeの使い方は、基本的にゼロからのコンポジットはせず、コンポジットされた映像と、レンダリングされたレイヤー素材を使用しフィニッシングのクオリティアップに用いられています。マテリアルを分解し再構成する事で短時間に高品位のコンポジションを作成する事ができます。
 

事例1:FBX カメラを用いたコンポジション

 
最初の事例はキャラクターが落下するシーンの地面のテクスチャライズです。
 
地面のテクスチャーを入れ替える為にはマッチムーブをしなければなりませんが、CGでシーンが制作されている為、マッチムーブに使えるカメラがMaya上に既に存在しています。
 
Mayaからカメラ、床のジオメトリーなど必要なデータだけ抜き出してFBXとして書き出し、SmokeのAction内に読み込みます。
 
砂のテクスチャをインポートし、床のジオメトリーにディフューズマップとして適用します。テクスチャーの位置や大きさの調整はSmoke上で行います。またマスキングしたい部分のジオメトリーも個別にSmokeに持ち込みシェーディングをオフにし、サーフェスを白、カットアウトする部分を黑にしてマスクを作成します。
 
タイムラインのマットコンテナを利用し、このマスクとキャラクターマスクを組み合わせ合成します。
 
地面の色や重ね具合の微調整はタイムライン上のSoftFXで行う事ができます。この様にマットコンテナを利用し合成結果を調整する場合が多いようです。
 

事例2:雷(スパーク)のエフェクトの合成

 
この事例では転倒したキャラクターに雷(スパーク)のエフェクトを追加します。
 
Autodesk SmokeではAlembicやFBX ジオメトリーキャッシュにも対応している事により、アニメーションや変形のある3Dオブジェクトもインポートし高速に表示する事が可能です。
 
ただし、データの大きなシーンを作業する場合、Smoke内でセーブする時にはジオメトリー情報も全て保存するので時間がかかります。リスクはありますが Auto SaveやHistoryを切る事で作業効率を高める事ができます。(作業後は必ず手動でセーブする必要があります) 最終的なレンダリングをする時はヒストリーを含めて、後で作業履歴を遡れる様にしておきます。
 
まず、Sapphire Texturesで波のようなムービングテクスチャーを作成します。これが雷の始点となるマスクです。インポートしたキャラクターオブジェクトに対し、ディフューズマップとしてこのマスクを貼ります。大きさや位置の調整はSmoke上で行います。
 
レンダリングした雷の始点となるマスクをタイムライン上に積み重ね、SparksのSapphire Zap Fromで雷のエフェクトを追加します。これだけでは2次元的な表現になってしまうので、キャラクターに照り返し(リライティング)を追加します。
 
キャラクターオブジェクトに3点の光源でライティングを行います。それぞれのライトカラーに R100%、G100%、B100% を割り当て1つのファイルとしてレンダリングします。
 
ライティングしたファイルをタイムラインに持ち込み、カラーコレクトのRewireでRGBの各チャンネルだけを取り出し利用します。AXISでSimpleAddで乗せ Transparency(透過度)でコントロールします。
 
Smokeではアニメーションにエクスプレッションを使用する事ができます。
 
Transparency にノイズのエクスプレッションを追加し、RGBそれぞれにオフセットをとり別々のタイミングで照り返しが起きるようにグローを追加します。
 
最終的に火花やレンズフレア、煙などを足してレンダリングします。
 

事例3:⻑尺のシーンに炎と煙を足す

 
マルチカメラで構成された⻑尺で大規模なシーンに炎と煙を追加します。これもマッチムーブの例ですが、Mayaのシーンにロケーターを追加する事で実際のシーンと同じ場所にオブジェクトを配置する事ができる様になります。
 
Maya のシーン全体をSmokeにインポートすると時間がかかるので、カメラとロケーターのみをインポートします。ロケーターの配置はMaya、Smokeどちらでも行うことがあります。
 
Smoke側ではFBXスケールを10倍にして読み込んでいるので、SmokeではXYZの値をMayaの10倍にする事で、ロケーターを同じ位置に配置する事ができます。Smokeを利用する利点はCG側でセットアップするよりも高速であり、最終結果が確認しやすい点です。炎や煙はCGであらかじめレンダリングされた素材を使用しています。
 
フォグや火花、キャラクターへの照り返しなどを足しシーンを完成させます。これらの多くはマットコンテナを利用しタイムライン上で調整します。
 
照り返しはノーマルマップを利用します。キャラクターのノーマルマップはマルチパスで全てのシーンでレンダリングされた素材が用意されており、Sapphireのlight3Dを使用し法線方向でのライティングを行います。これは擬似的なリライティング処理ですが高速に処理する事ができます。
 
Smokeを使用することで、レンダリングされたシーケンスとFBXによる3Dオブジェクトやカメラデータと連動することにより、高速に調整可能なポストエフェクトを追加することができます。また、タイムラインにバーチカルエディティング(縦方向の編集)ができ、次々にレイヤーを合成出来る事もSmokeの大きな特徴の一つです。
 

 

 

『トランスフォーマー プライム』は、アメリカのHUB(ハズブロ)チャンネルで放送中。第39回デイタイム・エミー賞 にてアニメーション番組特別部門賞を受賞し、現在日本でも『超ロボット生命体 トランスフォーマー プライム』として テレビ愛知(テレビ東京系列)で毎週土曜日朝 8:00-8:30 で放送されています。
 
Transformers Prime|HUB
超ロボット生命体 トランスフォーマー プライム|テレビ愛知

 
株式会社ポリゴン・ピクチュアズは、来年設立 30 周年を迎えます。
 
株式会社ポリゴン・ピクチュアズ

 
Autodesk Area Japan にて株式会社ポリゴン・ピクチュアズのユーザー事例が掲載されています。
 
Autodesk :: AREA JAPAN ¦ ユーザ事例 ¦ 吉平直弘氏 (ポリゴン・ピクチュアズ) Interview 「Smoke for Mac OS X で作業フローを一新し、 世界レベルの品質要求と過酷なスケジュールをクリア。」

 

この記事は株式会社ポリゴン・ピクチュアズ様の許可を頂き掲載しています。

 

 

 

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