Blackmagic Design DaVinci Resolve 10 ベータ版の新機能
IBC 2013でDaVinci Resolve 10 ベータ版が発表されました。
新しく搭載されたResolve Live機能では、撮影現場で確認しながら入力された信号に対しフル機能のグレーディングコントロールを行う事ができます。
グレーディングのデータはメタデータとともにスナップショットで保存され、撮影後のグレーディングのスタートポイントの作成が素早く行えます。
フィニッシングのための編集機能が強化され、操作性の向上に加えタイトルツールやマルチチャンネルオーディオのサポートも追加されています。 カラーコレクション機能もアップデートし、OpenFXプラグインのサポートや無制限のパワーウインドウ、グラデーション パワーウインドウ、ノイズ・リダクショ ン、モーション・ブラーなどの機能が搭載されています。
さらにサポートされるメディアも拡張し、別途ライセンスの購入でDCPの生成と再生も可能になります。
無償のDaVinci Resolve Liteではイズリダクション、パワーマスタリング、リモートグレーディング、および共有プロジェクトなどの機能は使用できませんが、Ultra HDまでの解像度をサポートし、表示用のGPUに加え単一の処理用のGPUと1枚のREDロケットカードを使用できるようになっています。
インストールでの注意点:
V9でディスクデータベースを使用している場合V9プロジェクトはV10ベータで開くことができます。
V9でPostgresデータベースを使用している場合は、V10にアップグレードする前に移動したい全てのプロジェクトをエクスポートしてください。
V10にアップデートした後、新しいデータベースを作成するように指示されるので、その後V9プロジェクトをインポートすることができます。
V10で新しくサポートされる一部のOpenFXプラグイン、オプティカルフローによる速度の変更、時間的なNRやモーションブラーを使用する場合、他の画像処理に比べ多くのGPU RAMを使用します。
HDの場合最小で2GBのGPU RAMが必要で、4Kやプラグイン、時間的なプロセスを使用する場合、4GBより多くのGPU RAMを搭載する必要があります。
このバージョンではステレオスコピック3Dはサポートされていません。
DaVinci Resolve 10 ベータ版の新機能:Resolve Live
- SDIビデオまたはサンダーボルトの入力でライブグレードとグレーディングのメタデータとスチルのスナップショットを保存
- グレードまたはレビューのためにビデオ入力をフリーズ
- DaVinci Resolve DRXメタデータを持ったグレードスチルの取り込み
- 各グレードの3D LUTを生成し、エクスポート
- VFXプリビジュアライゼーションイメージのためのスチルの取り込み
- フルカラーのグレーディングコントロールセット
- DeckLinkもしくはUltrastudioによるモニタビデオ出力
新しいフィニッシングのための編集機能の強化
- オーディオとビデオのマルチトラック編集
- タイムライン上のクリップの混合されたフレームレート、解像度、ピクセルのアスペクト比とコーデックのサポート
- モノラル、ステレオ、 5.1ch、マルチチャンネルオーディオのサポート
- 幅広いクリップのトリミングをサポート
- マルチスピードJKLキー
- 現在のフレームの近隣を再生
- ハイクオリティなGPUアクセラレーションのオプチカルフローイメージプロセッシング
- 静止および可変速をサポート
- クリックやドラッグによるマルチセグメントのリタイミング速度の変更
- 静止画、下1/3、クロールとスクロールのタイトルツール
- コンパウンド(複合)クリップ
- 3点及び4点のフィットフィル編集
- トランスフォーム、クロップ、透明度などのビデオ効果
- 複数テイクの選択
- 拡張されたXML、AAFのラウンドトリップのサポート
- カラーバーとテストパターンなどのジェネレーターの内蔵
- クリップとトラックのマーカー
- トラックミキシングのオーディオレベルコントロール
- タイムラインビュアーとソースでのマッチフレームでのリンク
- 3Dステレオスコピック編集
- メディアプールリストビューにフィルムストリップ
新しいカラーコレクション機能の強化
- クリップに対し無制限の業界標準のOpenFXプラグインの効果をサポート
- ノードにおける無制限のパワーウインドウ
- 新しいグラデーション パワーウインドウ
- 複数のウィンドウを結合するためのパワー ウインドウ プリセット
- パワー カーブ ウインドウがフリーハンドで描け、処理が強化
- パワー ウインドウ間でのトラッキングデータのコピーペースト
- コントロールパネルの4つ目のトラックボールを使用したパワーウインドウのロテーション
- モーション エフェクト パレット(フルバージョン)
- 空間ノイズリダクションのためのクロマコントロール(フルバージョン)
- 時間ノイズリダクション(フルバージョン)
- モーションブラー(フルバージョン)
- ブラーが10xのレンジで増加
- 強化されたクォリファイア ブラー
- 3ウェイカラーとプライマリー パレットでのコントラストとピボットコントロール
- SDIアウトでの分割スクリーン ビュアーの表示
- 強化されたライトボックスでのカラーコレクションコントロールとSDI出力
- CinemaDNGとARRI Rawのハーフ、クオーター品質のデコーダ オプション
- 少ないGPUパワーのシステムでのディベイヤとイメージ スケーリング モード
- DNG, ARRI, Sony と Phantom rawのディベイヤシャープネスコントロール
- キーフレーム タイムライン メタデータをギャラリースチルとともにセーブ
- ギャラリーページ間でスチルがドラッグ アンド ドロップ可能に
- 全てのクリップに対し見つからないスチルを捕捉
- パワーグレードがダブルクリックでノードエディタに適用可能に
- カラーコレクション コントロールとSDIアウトプットを備えた強化されたライトボックス
- ノードベースのサイズコントロール
- チャンネル分離のためのコレクターノードのRGB/YUVセレクター
- 単一チャンネル エフェクトのためのスプリッターとコンバイン ノード
- 複雑なノード グラフをグレーディングする時の遅延を最適化
- レンダーキャッシュのメタデータがプロジェクトにセーブ
- グレードの前後を見比べるためのグローバルグレードバイパス
- カメラのパンによるトラックショットのオートスタビライズの改善
- 外部マットのフリーズ
- 現在のクリップをマットとして使用するオプション
- 接頭ラベルの表示をバーンインするオプション
- 単体またはグローバルな書式設定の追加バーンイン オプション
- ビュアーとスコープでユーザーがLUTを選択可能
- フィルムルックLUT
- プリンターライト ホットキー グレーディング
- カラーとデリバー タイムラインでソートするためのタイムライン フィルターが追加
- フルスクリーンビュアー モードでのキーボードショートカット
- 1つまたは2つ前のクリップからグレードをコピーするキーボードショートカット
- メディアとエディットページビュアーがセレクターに収まるように拡大
- ノードエディターのオプションメニューでクリップ選択を切り替え
- プロジェクトがプロジェクトフォルダーに簡単にセーブや整理できる
- プロジェクトとプロジェクトフォルダーがプロジェクトフォルダー間でカット&ペースト可能
- クリップ情報パネルでソースクリップのフレームレートを表示
- ビューアとグレーディングモニター間の再生の遅延を減少
- アクションセーフエリアとタイトルエリアが93%と90%に
- サードパーティ製のパネルの改善
メディアサポートの機能拡張
- AVIクリップのデコードとエンコード – 非圧縮 YUV、RGBとCineForm
- easyDCPの統合で暗号化の有無にかかわらずデジタルシネマパッケージの再生と生成 (info@easyDCP.comからライセンスを購入した場合- MacおよびWindowsのみ)
- ソフトウェアによるJPEG 2000のデコードとエンコード
- 新しい1.3ピクセル縦横比のPARで1.3xアナモルフィックレンズのサポート
- サイド·バイ·サイドのオーディオ波形またはVU表示のビューア表示オプション
- マッチングタイムコードを使用したオーディオとビデオの自動同期
- オーディオとビデオの同期と同時にクリップのメタデータを編集
- ユーザ定義可能なメタデータのプリセットリストを画面に表示
- ACES 0.2 サポート
- Log ACES サポート
- 新しいACES IDT – Rec. 2020、 Sony SLog2、 Canon C500
- 新しいACES ODT – Rec. 2020、ADX10
- Sony F65/F55/F5 のディベイヤをCPUかResolveのGPUで行うかをユーザーが選択可能
- Sony FS700 raw サポート
- ショット、シーン、テイク、アングル、サークルとカメラのロールナンバーを含むクリップメタデータをメディアプール フィールドに追加
デリバーの機能拡張
- オーディオトラックが現在のビデオクリップとタイムラインに表示
- オーディオVUメーターがdBuとVUレンジで選択可能
- レンダリング解像度テンプレートの追加
- 2.39 と 2.40のアウトプットブランキングのプリセット
- レンダリング設定のオプションでレンダージョブバージョン名を含める
全般の機能強化
- Windows上のAMD GPU用• OpenCLのサポート
- Linuxのメニューバーのサポート
- Linux CentOS 6.3のサポート
- LightSpaceモニターキャリブレーションのサポートの統合
- 一般的なパフォーマンスと安定性の改善
システム最小要件:
Linux
- CentOS 5.4
- システムメモリ推奨32 GB、最小16 GB
- Blackmagic Design Desktop Video バージョン 9.2
- NVIDIA Driver バージョン 319.32
- RED ROCKET Driver バージョン 1.4.32
- RED ROCKET Firmware バージョン 1.1.16.11
Windows
- Windows 7 Pro 64 bit SP1
- システムメモリ推奨 12 GB、最小 8 GB
- Blackmagic Design Desktop Video バージョン 9.5
- NVIDIA Driver バージョン 310.90
- RED ROCKET Driver バージョン 1.4.32
- RED ROCKET Firmware バージョン 1.1.16.11.
MacOSX
- Mac OS X 10.8.4 Mountain Lion
- システムメモリ推奨 12 GB、最小 8 GB
- Blackmagic Design Desktop Video バージョン 9.7.7以降
- CUDA Driver バージョン 5.5.25
- NVIDIA Driver バージョン – GPUの仕様による
- RED ROCKET Driver バージョン 1.4.32 • RED ROCKET Firmware バージョン 1.1.16.11
ハードウェアに関するサポートの詳細はコンフィギュレーションガイドを参照してください。また、最新のBlackmagic Designのデスクトップビデオソフトウェアをダウンロードしてインストールする必要があります。
ガイドやドライバーなどは、www.blackmagicdesign.com/support/から入手できます。
5月の発表時点でDaVinci Resolveユーザーグループから直接Blackmagicに方向性に関する質問をしています。あわせてお読みください。
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