AutodeskはIBC 2013にてFlame Premium 2014を発表し、2013年9月13日より発売を開始しました。
Flame Premium 2014は Flame Premium 2013 20th Anniversaryをもとに、編集ツールセットAutodesk Smoke AdvancedソフトウェアとAutodesk Lustreのリアルタイムカラーグレーディングの機能を統合した製品です。
Flame Premium 2014ではサブスクリプションメンバーのみ利用可能なFlame Premium 2013 20th Anniversary Editionのエクステンションサービスパックを含む全機能に加え、新機能やグレーディング機能の強化、パフォーマンスの向上、ユーザーのリクエストによる使いやすさの向上などの機能が追加されています。
AREA | Autodesk Flame New Features
After IBC 2013セミナーが開催
2013 年10月4日(金)に秋葉原 UDX TheaterでAfter IBC 2013セミナーが開催され、新しく発表されたAutodesk Flame Premium 2014の最新情報を見る事ができます。Flame、Smokeユーザーに限らず、映像制作に関わる全ての方が対象でコンポジター、エディター、エフェクトアーティスト、ディレクター、プロデューサー、制作、ビデオエンジニアなど最新の映像ツールにご興味のある方はぜひご覧ください。
Autodesk :: AREA JAPAN | イベント情報 | After IBC 2013 セミナー
Autodesk Smoke 2013が 20%オフ!
2013年 10月 25日までの期間限定で、新規シートを購入する場合、20% 割引になります。Autodesk ストアの他、リセラーでもキャンペーンを行っています。
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Autodesk Flame Premium 2014 新機能
少し前置きが長くなりましたが、ココからがAutodesk Flame Premium 2014の新機能の紹介です!
再設計されたタイムライン
エディットとエフェクトのタイムラインが完全に統合され、編集ツールに素早くアクセスする事ができます。Flameデスクトップから全く離れる事無く、ゼロから新しいタイムラインを構築したりオフラインのカットに合わせた縦方向の編集やエフェクトの適用など編集に必要な全てのタスクを行う事ができます。
強化されたFlameデスクトップ
応答性の高いデスクトップで創造的なアイデアをすばやく形にします。タイムラインとバッチが統合され、複数のクリップをダイレクトにドラッグすることができます。必要なデスクトップの操作はコンテキストメニューからアクセス可能で、新しいストーリーボードビューなど最適な表示を切り替えて使う事ができます。無制限に作成できるリールから直接タイムラインにドロップできるようになりました。
集中したメディア管理
メディアマネージメントがMediaHubにまとめられました。サポートされているメディアの検索や整理、複数ファイルの同時エクスポート、インポート時のリサイズやルックアップテーブル(LUT)の適用、のほかプリセットの適用などをすることができます。メディアパネルで簡単にブラウズ、インポート、プロジェクトメディアの移動ができるようになっています。
バッチ、アクションのパフォーマンス改善
メディアパネルからソースを素早くバッチに追加したり、BFXクリップをバッチツリーに変換、スナップショットによるバージョニングなどパフォーマンスが向上しています。加えて16-bit浮動小数点グラフィックスプロセッシングユニット(GPU)パイプラインのReactor 2.0でバッチとアクションともにインタラクティビティと再生性能が向上します。
タイムラインのパフォーマンス改善
GPUで動作するReactor2.0バッチパイプラインは、タイムラインをサポートします現在のSoftFXパイプラインと置き換わり、バッチに関連付けられているノードの性能と同等の効果をもたらします。
素早いコンフォーム
Flame Premium 2014は様々なトラブルシューティングツールを使用し、素早くコンフォームできます。タイムライン、イベントリスト、プレーヤー、メディアパネルなどが密接に連携し、問題を解決しながら効率良く再リンクし最終的なタイムラインを構成することができます。
一貫性のあるカラーマネージメント
様々なデジタルシネマカメラ、フィルムスキャン、ビデオ信号が混在しています。Flame Premium 2014ではこれらに対応するため、アカデミー色符号化方式( ACES )色空間が適用できます。浮動小数点リニア色空間で再現する一貫性のある正確な表現は、編集、3D VFX、グレーディングにわたりクリエイティブな表現をもたらします。簡単に言うならば、イメージ違いを補う色補正の必要性を減らし、異なる色空間のイメージを読み込んだ場合でも正しく視覚化することができるということです。
拡張フォーマットのサポート
Flame と Flame Premiumは現在、要求の高いApple ProResフォーマットのデコーディングに対応しています。また、ソニーF65 、 F55 、およびF5ファイル形式の再生にネイティブに対応しており、ACES準拠の色空間に変換することもできます。さらに、XAVCフォーマットへの対応も発表されました。
Sony Japan | ニュースリリース | 4K高画質コンテンツ制作環境を構築 – AutodeskがXAVC™フォーマットに対応 –
コントロールパネル
Flame Premiumではカラーグレーディングツールだけでなく、タイムラインのトランスポートとカラーコレクションにタンジェント エレメントコントロールパネルを使用することができます。
強化されたトラッキング
Flame Premium 2014ではスタビライザーの分析プロセス中に見えなくなった、もしくは画面外に消えるような要素に対するトラッキングを手助けするための新しいオフセットリファレンスモードを提供します。ディテールの判別しにくい場所のリファレンスオフセットだけでなく、分析のプロセス時に高い精度を得るためにオフセットの基準点を別の基準点の位置に変更するためにも使用することができます。また、前後に追跡するだけでなく、クリップ内の任意の時点で追跡を開始することができます。
アクションの新しい3Dワーピング
Flame Premium 2014ではアクション内で3Dサーフェースのマルチレイヤーワーピングをサポートします。新しいイメージサーフェースモデルは、サーフェースの複数の頂点の制御とともに、テクスチャ空間内のUVポイントへにアクセスできます。バイキュービックとエクステンドバイキュービックタイプのサーフェースではメッシュを細分化したり統合する事ができ、UVポイントとシンプルな4コーナーのパースで画像内のメッシュの位置を変更することができます。Flameの強力なGマスクやディフューズマップ、アトマイズ3Dなどの機能と組み合わせることでより多くのクリエイティブの可能性を提供します。
改善点:
•もはやタイムラインのプレビューエフェクトをレンダリングする必要がなく、レンダリングは再生中にオンザフライで行われます。
•タイムラインのエフェクトを並べ替えることができます。
•タイムラインで利用可能な新しいエフェクトツール:ブラー、 GMASK (ワイプと置き換え) 、フリップ、 2Dトランスフォーム、コンプ、シングルレイヤーアクション(AXISと置き換え)
•タイムラインコンポジションをバッチツリーに直接変換し、タイムラインとフローグラフの間で見た目が一致します。
•新しいRGBAノードがバッチとBFXに追加:フリップ、リサイズ、 MUX スイッチャーおよびコンプ
•タイムラインの垂直のコンポジションがシーンリニアに準拠しアルファをサポート。簡単にタイムラインとバッチ間を移動可能になります。
•レンダリングとキャッシュが選択ベースに。選択しているレイヤーのみがレンダリングされます。
•その他カスタマーフィードバックによる改善が含まれます。
Flame Premium Grading と Lustre 2014 の拡張機能
Lustreカラーグレーディングの説明です。
改良されたバックグラウンドレンダリング
バックグラウンドレンダリングがFlame Premium Grading とLustreの両方で機能します。LustreのShotReactorが自動的にショットバイショットで変化を検出し、高速な画像処理を提供します。これは、最も複雑なシーケンスのグレーディングセッションで最高のパフォーマンスとインタラクティブ性を提供します。LustreのShotReactorではリモートサーバーへのショットを送信したり、クリエイティブワークステーション上でバックグラウンドでレンダリングするように設定できます。
強化されたカラーディシジョンリスト( CDL )のサポート
Flame Premium Grading とLustreではシーンごとのコメントが含まれているASC CDL情報を保持します。これはASC CDL情報をグレーディングで使用し、FlameとSmokeでEDLからコンフォームされたシーケンスをインポートする場合に、デイリーから仕上げまでルックの設定を維持するアーティストの手助けになります。グレーディングセッション中にデータがリセットされないようにCDLをロックする事ができ、簡単にトグルでCDLの適用を表示できます。またCDLでルックファイルを作成してEDLでエクスポートし、フィニッシングでルックを調整できます。強化されたCDLのサポートはクリエイティブな編集やコンフォーミング、ビジュアルエフェクト、グレーディングに効率的なワークフローをもたらします。
プロジェクトコラボレーションの強化
大規模なジョブのワークフローのためユーザノートとコメントが画面に表示され、アーティスト間のコミュニケーションが向上します。また、起動時に前回の使用したコンテンツを自動的に読み込むか、高速な起動のためのプロジェクトなしでアプリケーション開くことができます。
グレードビンの作業
ロングフォームの制作で必要な大量のグレードビンを簡単に扱うためにカーソルが大きくなりました。またグレードビンのロードと保存時のインターフェースが提供され、管理をスピードアップするため確認せずにコンテンツを削除することを選択することができます。
OpenEXR RGBAのサポート
RGBとRGBAマルチチャンネルをサポートしています。ビューティーパスとセカンダリーカラーグレーディングのためにマットをインポートして作業することができます。OpenEXR 2.0形式もサポートします。(ディープピクセルサポートなし)
アニメーションの改善
新しいアニメーションカーブは Flame Premium Grading とLustreの両方で利用可能で、Flameのチャネルアニメーションエディタと同様です。簡単にチャンネル間のアニメーションデータをコピーすることができ、また、セカンダリマスターアクシスは、相対的な属性を維持しながら簡単に移動、回転およびスケーリングすることができます。
その他いくつかの改善項目があります。
fxguide.com でFlame Premium 2014に関するAutodesk lead product designerのPhilippe Soeiro氏のインタビューを見る事ができます。
fxguidetv #180: The Flame Award @IBC & 2014 Release Preview | fxguide
Autodesk Smoke Essentialsが発売!
英語版のガイドブックですが、Autodesk Smoke Essentials: Autodesk Official Press が2013/10/14に発売されます。オートデスク公式のガイドブックで、追加の学習ののためのチュートリアル素材がダウンロードできるそうです。
Autodesk Smoke Essentials: Autodesk Official Press
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