映像技術交流会発足から1年が経ちました。この1年は本当に激動の1年でした。
自分の中での転機はFCPXがリリースされたことです。今まであまり手付かずだったブログにFCPXに関するいくつかの記事を書いた事が始まりです。ソーシャルメディアも大きく影響しています。
当時yamaqさんやmasaruさんfujiiさんなどがTwitterで映像に関して熱い談義をされていて、その当日に集まろうという話になり、自分も即座に参加しました。雨の降る夕方から三友さんに20人弱が集まります。これが映像技術交流会の始まりです。
発端はDEGICOREさんのブログ
映像制作 関係者に告ぐ(DEGIOCRE BLOGより)
でした。
ファイルベースへの移行で何かしら悶々としていた時期です。
責任の所在はどこにあるのか?ワークフローはどう構築するのか?問題が山積みでした。
自分もオンラインの編集を携わる中でいろいろな疑問が生じていました。
第一回映像技術交流会
第1回は疑問や改善点を出してみようと、各人が業界での疑問点を書き出すことから始まります。yamaqさんのブログに当時の様子が書かれています。
yamaq blog » 技術交流会を振り返る
以下の問題点が挙げられました。
1.ファイルベースについて
コピーに時間がかかる、バックアップの必要性などの問題点
2.バックアップ
データコピーの正確性、収録時の消去の問題、保存法、メディアなどの問題点
3. 教育・情報共有
DITの必要性、ノウハウのドキュメント化、情報共有、閉鎖性などの問題点
4. 守備範囲・取り巻く環境
プロとアマチュアの差、技術交流の場、作業の不明確性、ユーザーからの発信などの問題点
5. コミュニケーションツール
電話、メール、SMS、サイボウズ、Skype、画面共有ツールの活用などの他、セキュリティーの問題
6. そのほか
最終型が見えるワークフロー
データライフサイクルのコンセプト定着とルール作り
インハウスの仕上げとポスプロの仕上げの住み分け
などです。
短いセッションの時間で解決するのは難しく、問題解決と情報共有はサイボウズ Liveに移行します。
ここで気づいた事は、これらの問題の解決が決して一人ではできないという点です。また、技術の変遷で今まで正しかったワークフローが、1つの製品の登場であっという間に変わってしまいます。技術の検証も一人では無理で、分散する事でスピーディーにできることが分かりました。
その後の活動
第2回以降は富士ソフトさんに場所を変えてディスカッションが行われます。(場所の提供には毎回非常に感謝しています!) 第2回の議論はサイボウズLiveを情報共有に使う、有機ELとマスターモニター、コーデック、バックアップの問題、メタデータなどについて行われました。
yamaq blog » 第二回技術交流会
第3回はインタービー後に開催し、その印象と技術動向について報告と議論が行われ、4月にはfujiiさんの発案で「フリーで使用できる映像の撮影会」が企画されます。
fujiiさんにカメラも手配していただきC300、F-3、NEX-FS100、三脚などに加え、各人が持ち寄ったKiPro、HyperDeck、DaVinci Resolve、Q-TAKEなどが集まります。実際の顔合わせはほとんどなくサイボウズでの打ち合わせがメインで行われました。(そのため色々不安はありましたが…)
実際にLog収録や外部収録などをハンズオンで実践でき、Pomfortのライブグレードを使用しLUTを当ててリアルタイムにファストグレーディングをしたり、コーデックの検証など有意義な撮影会でした。(撮影した素材はブログで使用しています。)
第四回映像技術交流会 開催
NAB以降、暫く時間がありましたが、第4回では初心に戻り、ハードウェアの性能の向上とポストFCP、4Kの展望と課題、キャリブレーション、業界の動向とソーシャルメディアなどをテーマにディスカッションしたいと思います。
人それぞれですが、参加メンバーは多くの物を得る事ができたと思います。より多くのものを得る重要な点は、オープンであり、ポジティブである事、そしてパッションを持ち続けることです。
映像技術交流会では随時メンバーを募集しています。
参加資格は、個人単位でポジティブな考えを持ったエンジニアの方で、所属されている会社との関係を切り離して考え、しがらみの無いニュートラルなディスカッションが出来る方です。
第4回技術交流会は2012年8月3日に開催する予定です。
コメント
映像技術交流会の記事を見ました。
僕も、その交流会に参加したいのですが、可能でしょうか?
ご賛同いただきありがとうございます。
フロフィールの分かるサイトやFacebookアカウントなどはございますでしょうか?ない場合はメールでのご送付でも構いません。
交流をサイボウズ上で実名(会社名含む)で行っています。そのため審査という訳ではありませんが、フロフィールの分かるものがあればご呈示いただければと思います。
受付はメールかFacebook、もしくはTwitterなどで受け付けておりますのでよろしくお願いいたします。
ご送付後、24時間以内にこちらから返信がない場合は、届いていない可能性もありますので別手段で再送付いただければと思います。
(注:Twitterが一番見る可能性が高いです。)