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映像制作とストレージ


 
ストレージとは記憶装置のことです。映像制作の場合扱うデータの量が多く、HDや2Kといった映像をリアルタイムに録画再生するためには大容量とスピードが要求されます。

内部接続

PCやMacのデスクトップマシンであれば、内部にHDDを簡単に増設することが出来ます。内蔵の場合ハードディスクはSATAもしくはSASで接続されています。例えばMacProでは最大4台のHDDを搭載することができ、自作マシンやサーバーなどの場合、インターフェース+スペース+電源容量があれば増設が可能です。

SATA

シリアルATAの略で ATAから生まれた規格です。 信号帯域はSATA-I で1.5Gb/s、 SATA-II で3.0Gb/s、 SATA-III で6.0Gb/sあります。SASに比べ大容量を安価に構成することが出来ます。最近はSSDなどSATA -IIIの製品が増えてきました。

SAS

シリアル アタッチド SCSIの略で、SCSIから生まれた規格です。 SASで3Gb/s、SAS 2で6Gb/sの信号帯域があります。SASコネクターはSATAと互換性があり、SATAディスクを接続することもできますが、その逆は出来ません。MacProで内蔵SASディスクを使う時は「MacPro RAIDカード」が必要で、その場合SATAとSASの混在は不可です。一般的にSASは高速ですがSATAに比べ容量は少なくコストは高くなります。

Mac Pro RAID Card and Xserve RAID Card:よくお問い合わせいただく質問 (FAQ)

 

外部接続

ノートブックのように内部にストレージを増設できない時があります。 また高速で大容量のディスクが必要になったり、装置を簡単に取り外し可能な状態にしたい場合は外部ストレージを接続する必要があります。一般的に、USB、Firewire、 Thunderbolt 、eSATA、SAS、FiberChannel などのケーブルで接続され、本体に接続ポートがない場合はインターフェースカードを増設し、ポートを増やす必要があります。(現在ThunderboltのPCIeボードは発売されていません。)

USB

ユニバーサル・シリアル・バスの略です。ストレージだけでなく様々な機器に接続できる端子です。USB 1.1 で最大12Mb/s、USB 2.0で480Mb/s、USB 3.0で5.0Gb/sの信号帯域があります。上位の端子に下位を差すことは可能ですが、転送スピードは下位に固定されます。MacでUSB 3.0を利用する場合にはカード増設とドライバーのインストールが必要です。さらにUSB 3.0を5.0Gb/sで動作させるためにはPCI-Express Gen2に接続し(バスがボトルネックになります)また、ノートブック等に搭載されているExpress Cardの場合もGen.2である必要があります。IntelのチップセットレベルでのUSB 3.0対応はIvy Bridgeからの予定です。

見た目が同じ接続端子の見分け方 Buffalo

Macで動作するUSB3.0カード
LaCie PCI-Express用USB3.0 PCIカード
Sonnet – Allegro USB 3.0 PCIe: SuperSpeed USB 3.0
CalDigit 2 Port USB 3.0 PCIe Card

Firewire

正式規格はIEEE 1394で、後にAppleによるFirewireという呼称が正式採用されました。(SonyではiLinkと呼ばれています。)IEEE 1394a(Firewire400)は400Mb/s、 IEEE 1394b(Firewire800)は800Mb/sの信号帯域があります。DV、HDV、DVCPRO HDなどの映像信号とコントロール信号の送受信が可能で、多くの編集ソフトウェアで追加機材なしにキャプチャーすることが出来ます。デイジーチェーンでの数珠つなぎや、リピーターハブを用いてツリー構成にすることも可能です。 IEEE 1394aでは4pinもしくは6pinのケーブル、 IEEE 1394bでは9pinのケーブルで接続します。変換アダプターなどで変換できますが、この場合は下位で動作することになります。デバイス側がRAIDであっても転送スピードの関係でHDは圧縮映像しかサポートされません。 現在でも多くのApple製品に搭載され、デジタルビデオにとっては重要な存在です。

ELECOM コネクタ変換アダプタ IEEE1394 6pin-9pin AD-IE6FT9M

Thunderbolt

ThunderboltはIntelとAppleが開発した新しい高速データ転送技術です。 開発時『Light Peak』と呼ばれ、光ファイバーを用いた技術でした。 AppleがMini Display Portと銅線を利用して実装し、Thunderboltと名付けています。10Gb/s双方向2チャンネルの信号帯域があり、1チャンネルをDisplayPortとして用い、もう1方をPCI Expressとして動作させます。RAIDストレージやFibre Channelアダプタやキャプチャリングデバイスなども登場しています。ディスク構成によっては非圧縮および2Kでの運用が可能です。 デイジーチェーンで接続でき、汎用性の高いポート技術です。

ストレージ
Pegasus Thunderbolt™ Technology DAS
LaCie Little Big Disk Thunderbolt
Sonnet Thunderboltストレージ
G-Technology Thunderbolt対応ストレージを出展

キャプチャリングデバイス
Blackmagic Design: UltraStudio 3D
Blackmagic Design: Intensity
AJA Io XT – Ioシリーズ
Matrox Thunderbolt アダプタ

アダプタ
CalDigit Thunder Express (サンダーエクスプレス)
Seagate GoFlex Thunderbolt アダプタ出荷開始
Sonnet – Echo ExpressCard/34 Thunderboltアダプタ
SANLink – Fibre Channel adapter using Thunderbolt Technology

拡張BOX
Magma Thunderbolt Expansion | ExpressBox 3T

eSATA

eSATAとはエクスターナル シリアル ATAの略でSATAの外部接続規格です。内部接続のSATAと端子形状が違います(SATAはL型、eSATAはI型)。ディスクやインターフェースなどのスピードが対応していれば、SATAと同じく1.5Gb/s、3.0Gb/sおよび6.0Gb/sの信号帯域で動作します。 単体ディスクの場合、USBに比べにアクセスが高速です。また、ポートマルチプライヤに対応している場合、ケーブル1本で複数HDD(1ポート5台まで)が接続でき、対応した多段ケースが使用可能になります。(デバイス側とホスト側の両方が対応している必要があります。)構成自体は安価ですが、RAIDにした場合は外部SAS接続の方が高速で安定した運用ができると思います。 SAS接続にくらべ端子が抜けやすいので注意が必要です。

eSATAカード
Sonnet Tempo SATA E4P
CalDigit FASTA-6GU3

eSATAストレージ
Sonnet Fusion D400QR5、R400QR5
STARDOM SOHOTANK ST8-S2P
G-SPEED eS – G-TECHNOLOGY

外部SAS接続

外部SAS接続の場合マルチレーンを使用し、ハードウェアレイドもしくはJBODエンクロージャーに直接接続します。 マルチレーンでは1本のケーブル(SFF8088やSFF-8644のMiniSASケーブル)でデバイスと接続し、一度に4ch分の信号を同時に転送することができます。さらにSASエキスパンダを接続することで、より多くのデバイスを接続することが可能です。 一般的にSAS/SATAインターフェースカードにはストレージに高速に接続するためのRAIDコントローラーが搭載されています。対応するエンクロージャーがハードウエアレイドでない場合、RAIDカードによってレイドレベルが制限されます。 内部SASと同じくSATAディスクを使用することも可能です。 FiberChannelによるドライブ構成に比べ安価に構成することが出来ます。

SAS RAIDカード
ExpressSAS H6F0 GT | 6Gb/s SAS/SATA HBA | ATTO
ExpressSAS R680 | 6Gb/s SAS/SATA RAID Adapter | ATTO
Areca 1680シリーズ
Promise SuperTrak EX 6Gb/s シリーズ
HighPoint Technologies, RocketRAID

SAS(SATA)エンクロージャー
MAXSERVE –High Performance Storage and Network–
VTrak RAID and JBOD for Mac OS
Areca ARC-4030ML
PROAVIO™ | Professional Storage Tools & Solutions for Digital Media
Sonnet RAID、Fibre、SSDハードドライブストレージ
STARDOM SOHORAID SR8

FiberChannel

ファイバーチャネルは光ファイバーもしくは銅線でストレージに接続されます。現在は1Gb、2Gb、4Gb、8Gbのデータレートの製品が出ています。2012年半ばには16Gb製品が発売される予定です。光ファイバーを利用することで長距離を伝送することが出来るようになり、1対1で接続することでSCSIディスクアレイのように動作させることが出来ます。FCスイッチとメタデータコントローラーを導入することでSANなどのネットワークストレージ運用をすることも可能になります。AppleのFibre Channel PCI Expressカードは銅線接続で、光接続にする場合はSFPトランシーバと光ファイバーが必要です。Autodeskのシステム製品はXyratex社のファイバーチャネルRAIDを使用しています。

ファイバーチャネルカード
Apple Dual-Channel 4Gb Fibre Channel PCI Express Card
Qlogic ファイバチャネルアダプタ
ATTO Fibre Channel Host Bus Adapters (HBAs)
Emulex?|?Products?-?Fibre Channel HBAs

FC RAID
Promise VTrak x30 Series for Mac OS X
LaCie – LaCie 12big Rack Fibre 8
8Gb/4Gb FC-SAS/SATA-II RAID ストレージ F6512E
G-SPEED FC XL – External RAID Up to 16TB | G-Technology

 

直接接続とネットワーク接続

DAS(直接接続)

ダイレクト アタッチド ストレージの略で、ストレージを直接1対1で接続する方法です。接続環境以上に延長することが出来ないため本体の近くにストレージを設置する必要があります。(光ファイバーは長距離運用が可能)高速で大容量のストレージ領域を構成するためにはRAIDを組む場合が一般的です。NASやSANと比べて比較的低価格で構成することができます。SASスイッチを使用することで多対多のストレージネットワークが可能になります。

SASスイッチ
LSI SAS6160 Switch

NAS(ネットワーク接続)

NASとはネットワーク アタッチド ストレージの略です。ストレージのファイルシステムやRAIDの有無に関わらず、TCP/IPのネットワークプロトコルを使用したファイル共有ストレージを指します。いわゆるファイルサーバーですが、ファイルサーバーとストレージが一体化した物を指す場合が多いようです。サーバーのストレージ構成が高速で安定性が高ければ、ネットワークやプロトコルによる遅延が重要になります。低価格のNASの場合、多同時接続で急激にスループットが落ちる場合があります。10GbEポートやInfinibandでのネットワーク接続でボトルネックを解消する方向に進んでいます。 バックアップや多接続など目的によってNASの構成は変わります。映像に特化したNASはあまり存在していませんでしたがSpaceは映像での使用に最適化されているのが特徴です。

Spaceシリーズ – ASK DCC::株式会社アスク
FreeNAS 8 | Storage For Open Source

SAN(ネットワーク接続)

SANとはストレージ エリア ネットワークです。IPネットワークと分離されたデータ専用のストレージネットワークのことを指します。 FC−SANと呼ばれるSANは主にFiber channelで接続され、ファイバーチャネルスイッチで(スイッチングハブのように)相互接続されます。IP−SANと呼ばれるSANは既存のイーサネットインターフェースを利用します。iSCSIと言われるプロトコルでSCSIデータをパケット化しTCP/IPで伝送します。iSCSIではストレージ側をターゲット、PC(ホスト)側をイニシエーターと呼び、接続後ローカルストレージのように動作します。SANで複数同時アクセスのファイル共有をする場合、XSANやStorNext、MetaSAN等といったSANファイルシステムが必要です。 Thunderboltを搭載しているMacに SANLink adapterを接続することでFC-SANに簡単に追加することが出来ます。XsanはOSX10.7でLion Serverに同梱されています。

iSCSIイニシエーター
globalSAN – iSCSI Initiator for Mac OS X
ATTO Xtend SAN | iSCSI Initiator for Mac

SANファイルシステム
アップル – Xsan
クアンタム StorNext
metaSAN

 
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