【FCP X 使い方 Tips :4】 イベントとメタデータ

前回、FCS(Final Cut Server)とインテグレートされたお話をしましたが、FCPXでは素材の場所と編集する場所とが別々に分かれています。素材の管理をイベントが行い、編集をプロジェクトで行います。イベントが今までのFCSのコアとなる部分です。
 
FCSは取り込みも吐き出しもできません。ただ大量にある素材をサーバーで管理するためのアセットマネージメントでした。そして素材を管理するためにメタデータを使用しています。FCPXではカメラが記録したデータや、ユーザーが任意で入力することでメタデータを扱うことが可能になっています。

テープメディアの場合メタデータをほとんど記録することができません。そのため自ら記入することになります。(テープレスの場合メディアが対応していればあらかじめメタデータを入力しておくことが可能な場合もあります。)現在FCPXはFirewire経由のテープメディア以外にはテープに対応していません。
FCSの延長上で見ると、CM、番組などのライブラリとして使う場合には、広告主名、素材名などをカスタムフィールドを追加して使用することもできます。業務で使う場合、これらの運用ルールを決めて入力していけば素材管理をうまくできるかもしれません。


 

メタデータの活用法

撮影後編集する場合、成り行きの編集でない限り、最低でもインポートの段階でリール名は記入しておいた方が良いと思います。メタデータはキーワードコレクションとは別にスマートコレクションなどの検索でも使用することができます。

今までの素材の抜き出し方はIN OUT点を打つか、マーカーで範囲指定をして切り出していったと思います。FCPXでは選択範囲とキーワードでクリップを分けていくことになります。今まで通りIN点(ショートカット:I)OUT点(ショートカット:O)を打つことはできますが、クリップは記憶してくれません。そのため一時的に『良く使う項目』(ショートカット:F)を利用します。また、使わない範囲(クリップ)は『不採用』(ショートカット:Del)にしておくことで隠すことができます。注意点としては、連続した項目は1つになってしまうことです。
 
 

このよく使う項目でマーキングした部分にキーワードを付けていきます。(ショートカット:command+K)キーワードツールではショートカットが使用でき、あらかじめ1~9(ショートカット:ctl+1〜ctl+9)のプリセットが設定でき素早く入力することが可能です。このままでは作成したクリップは同じムービーをリファレンスにするクリップになっていてシーンナンバーやカットナンバーを変更するとすべてが変更されてしまいます。

そこでクリップを複製します。(ショートカット:command+D)こうすることでシーンナンバー、カットナンバーがオリジナルとは別に入力することが可能です。(今までのサブクリップのような存在ですね)ただし、クリップの持つ尺は変更できません。あくまでも選択範囲として記録していく感じです。さらに名前を変更する場合、インスペクタの情報欄の右下にあるカスタム名を適用(シーン/ショット…など)で一気に名前を変更することもできます。これはカスタマイズ可能でユーザーが使いやすいように変更可能です。(が…『元の名前の戻す』がうまく機能しません…Finderから見つければ別にいいんですけど…)
 
イベントライブラリはiMovieで慣れている人はフィルムストリップ、FCPで慣れている人はリスト表示がいいかもしれません。今まではプレビュー下にあったサーチバーがちょっと左に移動してサムネイルがついたと思えばそれほど気にならなくなるかもしれません。
 
ちなみにインポートはイメージシーケンス、PSDのレイヤーには対応していません。
 

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