Redカメラ ワークフロー Autodesk Wiretap Central 2010

ワイアータップセントラルを使ったREDカメラワークフロー

REDで撮影されたクリップはデジタル現像しなければ見ることはできません。ファイナルカットでオフラインを行い、XMLファイルをインポートしAutodesk Wiretap Central 2010を使用することで、Flame、Smoke、Lusterに直接クリップを受け渡すことができます。Wiretap CentralはAutodeskのWire技術を用いたブラウザベースのWebアプリケーションでAutodeskシステム製品2010には標準で含まれています。また、BurnなどBackBurnerでのマルチプロセスに対応し、複数のノードを優先順位を指定しつつ処理することができます。すなわち、BackBurnerがある分だけプロセスのスピードをアップさせることができます。
もともとWireはAutodeskのStoneファイルシステムを通常のPCでアクセスすることができるようにするための技術でした。現在はAPIとして供給されマキシマムスループット社のXStonerやテレストリーム社のFlipFactory、タイガーテクノロジー社のstoneGate等で採用されています。
Autodesk Wiretap Central 2010ではStoneを含むネットワークツリー上の様々なクリップをプレビューすることができます。また、Redメディアのデコーディングの他、マルチチャンネルOpenEXRメディアのデコード、MPEG-4、MPEG-2、H264、FLV、QTAnimation他などのエンコードにも対応しています。
これらはクリエイティブスイートを拘束することなく使用でき、システム製品内にアウトプットした場合、レンダリング終了を待つことなく作業を開始することができます。(レンダリングが終わっていないフレームはUnrenderdで黒みですが随時更新されていきます。)
Autodesk Wiretap Central 2010Webサーバーが動作している環境が必要です。また、Wiretap自体はinfinibandをサポートしていますが、クライアントのネットワーク環境およびスピードによってパフォーマンスが大きく変わります。

概要

REDデジタルカメラでは4kRawデータをイメージセンサーでダイレクトに記録します。ホワイトバランス、ガンマ、その他のパラメーターはポストプロダクションで加工することになります。同時にイメージセッティングとメタデータが記録されます。これらをクリップとしてみるには現像(ディベイアリングアルゴリズム)を使用しなければなりません。
ワイヤータップセントラルは一般的なウェブブラウザを使用します。ワイヤータップセントラルではクリエイティブスイートを占有することなくメディアをインポートすることが可能です。これはローコストでRedメディアのバッチインポートをFinalcutProのXML,EDLを使用し、同時にプロセスの終了を待つことなくSmoke、Flame、Lusterでの作業を開始することができます。

ファイナルカットXMLファイルのインポート
ワイヤータップセントラルに接続します。ワークステーションのIPアドレスをタイプし、/wiretapcentralとタイプします。インターフェースが表示され、左側には接続されているネットワークが表示されます。
トランジション等を含む簡単なFinalCutProで作成したXMLファイルをインポートしてみましょう。
上部のインポートタブをクリックします。新しいウインドウが開き、Redのメディアを選択します。上部に<インプット>、<セッティング>、<アウトプット>、<サブミット>、<ジョブモニター>の5つのタブがあります。はじめにセッションネームを記述します。「Red_XML_import」としてセーブします。
下に<R3Dファイル>、<FCPXML>(FCPで使用)、<EDL>(AVID等で使用)の3つのタブがあります。<FCPXML>タブを選択し、ロードXMLファイルをクリックします。イニシャルウインドウが開き、ファイルを選択します。ここではGateway(Linuxワークステーション)、IFFS(Stoneプロジェクト、ライブラリー、クリップを含む)2つのフォルダーのうちGatewayの中のXMLを選択します。Bookmarkをしておきましょう。OKをクリックするとファイルがロードされます。
テープネーム、フレームレート、継続時間等の情報が記載されています。MediaのステータスがMissingになっていることがわかるでしょう。これはメディアがまだ選択されていない状態で、Search Sourcesでソースフォルダを選択します。Foundと表示されるはずです。ソースをアンリンクさせたり、クリアリストすることもできます。

メディアの設定とプレビュー
インポートする前にカラー設定を設定します。
<セッティング>タブをクリックします。セッティングウィンドウには4つのタブがあります。
<フォーマット>、<イメージ>、<ベーシックカラー>、<アドバンスドカラー>。<フォーマット>タブでは、リサイズ、ビットデプス、を変更することができます。ここでは2つのXMLのクリップが存在しています。REDは4K,12ビットですが、HDレゾリューションの10ビットに変えてみましょう。変更するクリップを選択しApplyをクリックします。セッティングが変更されています。
次に<イメージ>タブでディベイヤリングセッティングを行います。ディベイヤーではディベイヤリングアルゴリズムのクオリティーを選択します。(クオリティーが高いほど時間がかかります。)ディテイルの選択も可能です。ここではベイヤーFullディテイルHighを選択します。
右側のプレビューボタンでクリップのプレビューが可能です。
このままベーシックカラーに行ってみましょう。サチュレーションを0にしてみます。プレビューウインドウに表示されます。リストに戻ります。4K-HDでフィニッシングを行う場合や、2Kでカラーグレーディングを行う場合のプリセットが選択できるようになっています。

アウトプットとジョブのモニタリング。
次にアウトプットする場所を決定しレンダリングを行います。アウトプットタブをクリックします。
プライマリータイムコードが選択されています。ここでハンドルの設定ができます。
ディスティネーションを追加します。IFFSの中のスモークプロジェクトの中に入れてみましょう。
ブックマークを追加します。ワイヤータップセントラルでプロジェクトを作成することもできます。ToolsメニューのNewライブラリーで「Red_Improt」okをクリックします。フォルダーをダブルクリックします。ここがStoneのライブラリーの中になります。ライブラリーを選択しOKをクリックします。
サブミットタブを選択します。
ジョブの詳細を記述し、バックバーナーマネージャーでネットワーク上のバックバーナーを選択します。セッションを保存し、サブミットジョブをクリックすることでサーバーに送信されます。ジョブマネージャータブでジョブをダブルクリックすると詳細が表示されエラーメッセージ等が確認できます。
タスクタブでレンダリングされたフレームが表示されています。

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