【FCP X】Final Cut Pro X 10.1 アップデート 【ライブラリとバックアップ】

12/19のMacProのオーダー開始とともに発表された、Final Cut Pro X 10.1では多くの新機能が追加されています。動作環境は10.9 (Mavericks)以降です。

アップデートの注意点:アプリケーションのバックアップ

以前のFinal Cut Pro Xのバージョンがインストールしてある場合、アップデートでアプリケーションが上書きされます。プロジェクトとメディアの管理の方法が大きく変わっているのでアプリケーションのバックアップをお勧めします。(注意:過去のバージョンをダウンロードする事はできません。)圧縮をしていないとアプリケーションとして認識してアップデートされてしまいます。
Final Cut Pro X 10.1:アップデート前に重要な Final Cut Pro X 10.0.x ファイルをバックアップする方法

プロジェクトとイベントのバックアップ

Final Cut Pro X 10.1 ではプロジェクトとイベントが一つのライブラリにまとまります。10.1以前ではライブラリは認識できないので、そのままバックアップする必要があります。一番簡単な方法は「Final Cut Events」と「Final Cut Projects」と「使用している素材」のフォルダーをそのまま別のディスクにコピーする事です。(コピーしたディスクは外しておきます。)
Final Cut Pro X 10.1をはじめて起動すると次のようなダイアログボックスが表示されます。
プロジェクトとイベントのバックアップ
「後でアップデート」(画像だとキャンセル)を選択すれば何も変更されず、ホームディレクトリのムービーフォルダの中に「名称未設定.fcpbundle」という新しいプロジェクトが作成されます。「場所を指定」を選択するとイベントフォルダは読みますがプロジェクトは読み込まれません。
プロジェクトを含んだライブラリを作成するには「すべてをアップデート」を選択する必要があります。(プロジェクトやイベントを個別にアップデートする事はできません。)
その後アップデートしたプロジェクトおよびイベントの古いバージョンをゴミ箱に移動するかどうかの確認が表示されます。古いバージョンが必要な場合は「保存」を選択します。ゴミ箱に入れるを選択し空にした場合、削除したプロジェクトおよびイベントファイルを復元することはできません。
ゴミ箱に移動するかどうかの確認
新しくできたライブラリでは以前に生成された中間ファイルやトランスコードされたクリップ、プロキシなどは破棄されるようで、再レンダリングが必要になります。
アップデートが終了すると「ボリューム名のプロジェクトとイベント」ライブラリが作成され、プロジェクトはすべて「アップデート済みのプロジェクト」イベントにまとめられます。
「アップデート済みのプロジェクト」イベントにまとめられる。

ライブラリの動作

今まではボリュームの先頭に「Final Cut Events」と「Final Cut Projects」を置かなければなりませんでした。10.1ではこれらがライブラリ(拡張子:.fcpbundle)に内包されます。(右クリックから「パッケージの内容を表示」で中身が確認できます。)このライブラリファイルはローカルディスクのどこにでも置く事ができます。
イベントには素材だけでなくプロジェクトを含む事も可能です。ライブラリを複数同時に開き、イベントやプロジェクト、素材などをドラッグアンドドロップでコピーする事もでき、ライブラリは必要に応じ閉じることができます。
Final Cut Pro X 10.1:ライブラリのアップデートおよび操作に関する FAQ
元の素材がリンクの場合はライブラリに素材はコピーされません。リンクの状態を保持します。
通常のファイル共有されたネットワークから別のコンピュータのライブラリファイル(fcpbundle)を直接開く事はできません。
ファイル共有から参照したライブラリは開けない。

プロジェクトのスナップショット

プロジェクトのバックアップを簡単に作成できるようになりました。プロジェクトファイルを右クリック、もしくはメニューの編集から「プロジェクトファイルをスナップショットとして複製」(Shift+Command+D)で作成できます。

ライブラリのバックアップ

環境設定の一般タブの「ライブラリのバックアップを保存」にチェックを入れる事でライブラリを自動的にバックアップします(15分おき)。バックアップは数日後に自動的に削除されます。このバックアップはデータベース部分のみでメディアファイルは含まれません。復元は「ファイル」>「ライブラリを開く」>「バックアップから」バックアップファイルを選択します。
ライブラリのバックアップを保存

素材のインポート

MTS/M2TSファイルを直接インポート
ハンディーカムなどAVCHDで撮影された素材はフォルダ構造を維持したままでなければ読み込む事ができませんでした。10.1ではMTS/M2TSファイルを直接インポートできます。(BDMVフォルダはファインダーでは1つのファイルとして見えます。中のMTS/M2TSを見つけるには右クリックで「パッケージの内容を表示」し取り出す必要があります。)
 iOSデバイスから写真を直接インポート
「メディアの読み込み」ウインドウで iOSデバイスから写真を直接インポートできます。取り込み時に表示されるサムネイルは低画質ですが、取り込み後はオリジナルが表示されます。
 iOSデバイスから写真を直接インポートできる
情報インスペクタで表示をEXIFに変えると静止画像の方向のメタデータに風景(ランドスケープ)と縦方向(ポートレート)のメタデータがサポートされているのがわかります。
風景(ランドスケープ)と縦方向(ポートレート)のメタデータがサポート

使用中のメディアのマークを表示

メニューの表示>「使用中のメディアの範囲の表示で」プロジェクトで使用しているクリップの下にオレンジのラインが表示されます。

プロジェクトの起動、終了の高速化

起動と終了が高速化されています。終了時にバックグラウンドで動作中のタスクは自動的に終了するようになりました。
 
 
 
 

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